☆日本
唐揚げにタレをつけるという「発明」

はじまりは、常連客に出した隠しメニュー
唐揚げにタレをつける――ただそれだけのことだが、この発想が後に、爆発的な人気を呼ぶ 「手羽先の唐揚げ」を生むことになる。

大坪会長は北九州出身。名古屋へ来る前は、門司で奥様とともに小さなお店を営んでいた。そこで鶏肉を素揚げしてタレをつけた唐揚げを出していて大好評だったという。
これが後に手羽先唐揚の誕生へとつながるのだが、唐揚にタレをつけるという発想はどのようにして生まれたのだろうか。

「風来坊」を創業したのは34歳のとき。北九州から名古屋へ来たのは、大坪会長がこだわったタレが完成し、鶏料理専門店として勝負するためだった。
第一号店は名古屋市内の熱田区にある比々野店ですね。現・風来坊チェーンの大坪健庫会長が昭和38年(1963年)に開店させました。


■韓国
発祥の地は韓国南東部の大邱市だという。
「鶏肉は冷めると特有の臭みが出る。その生臭さを消す韓国オリジナルのソースを作りたかったのさ」。
ヤンニョムチキンの生みの親、尹鐘桂(ユンジョンゲ)さん(68)が発案した経緯を教えてくれた。

きっかけは1970年代後半、鶏肉料理を残した客の「冷めたら臭う」という一言。独自のソース開発に腐心した。
韓国メディアによるとソースは唐辛子やニンニク、ニンジンなどを入れ、甘みは水あめで出した。80年代に入ると後を引く甘辛ソースが評判を呼び、全国に普及した。