Money1でもご紹介しているとおり、韓国ではまた物流大乱が起こっており、製品の搬送・輸出、材料の調達などに大変な困難を来しています。

なにせ物流の要であるトレーラーやトラックの運転手(の一部)が無期限ストライキに参加しているわけですので、物が運べません。

『起亜自動車』はまたしても「もういい、自分で運ぶ!」となっています。自動車搬送用の大型トレーラーが来ませんので、光州工場で製造した完成自動車を1台ずつ人が運転して輸出用の集積場まで運んでいるのです。

個別道路運送というやつです。

先にもご紹介したとおり、管轄警察から特別な許可を得て、一般公道を走行しています。

ストライキに突入した2022年11月24日から29日までで、既に6,000台を運んだとのこと。

1日平均で1,000台ですからかなりのハイペースですが、どのようにさばいているのかというと……臨時にアルバイト人員(配送業者があらかじめ選んておいた人材とのこと)を使っての人海戦術です。

韓国メディアが『起亜自動車』に取材したところによると、1日に500~700人が動員されているとのこと。

1日当たりのギャラは15万ウォン(約1万5,000円)ほどとのこと。けっこういいアルバイトではないでしょうか。

『韓国経済』の記事によれば「1日当たりの配送人員は毎日午前5時に光州起亜チャンピオンズフィールド駐車場に集結し、バスを利用して1、2工場に移動する」となっています。

しかし、『起亜自動車』にとってはこのような出費は痛いはずです。1日当たりで、

1万5,000円 ☓ 500人 = 750万円
1万5,000円 ☓ 700人 = 1,050万円

にもなります。

このストライキが続けば続くほど出費がかさむのです。

『起亜自動車』からすればシャレにならない出費です。

(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/94543