(台北中央社)蔡英文(さいえいぶん)総統は27日、台北市の総統府で記者会見を開き、辞意を表明した蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)の後任として陳建仁(ちんけんじん)前副総統を起用すると正式に発表した。また新型コロナウイルスからの復興や社会福祉の拡充、インフラ建設、科学技術の発展などに取り組む方針を示した。

蔡氏は新内閣について、新型コロナの感染対策を段階的に見直し、引き続きアフターコロナの生活の正常化に取り組む他、子育てや高齢者介護支援、教育ローンや労働者不足、違法薬物、特殊詐欺などへの対策などについても検討を続けていくと説明した。

インフラ建設の面では農漁業での環境インフラ整備を進め、農水産品の競争力向上を図り、従来型産業や中小企業の脱炭素化・スマート化・モジュール化への転換を支援すると強調。また世界的なサプライチェーン(供給網)における台湾の地位をさらに強固なものにするとした。

陳氏は、ロシア・ウクライナ戦争やアジア太平洋地域の緊張など国際情勢が劇的に変化する中で、経済や環境、社会の強靭(きょうじん)性強化を目標にするとし、台湾に暮らす2300万人が幸せに生活でき、団結した国にすると意気込んだ。

2023/01/27 12:05:30中央社フォーカス台湾日本語版
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