トルコの地震被害が広がっている。2011年の東日本大震災以来の被害になっており、国際的に支援の輪が広がっている。韓国からも救助隊が出かけ現地の様子は大きく報道されているが、メディアは今回、トルコの国名を一斉に「テュルキエ」と報じているので「ん?」となった。

韓国では英語名の「ターキー」が使われていたが、トルコ政府が昨年からこの英語名をトルコ語の「テュルキエ」に変更したため、それにしたがったのだ。ウクライナの首都がロシア語の「キエフ」からウクライナ語の「キーウ」になったときもそうで、こうした変化への対応は素早い。

蒸気を使ったいわゆるトルコ風呂を韓国では「ターキータン(湯)」といってきたが、今後これも「テュルキエタン」になるのかしら? 日本では風俗系の「トルコ風呂」はトルコ政府の不満、要請があって今は「ソープランド」になっている。

ところで日本では英国やオランダは日本風の呼称だし、日本も海外ではジャパンだから国名を現地語にいい換える必要は必ずしもないが、気になるのは韓国メディアが世界で唯一、日本の「天皇」を勝手に「王」に変え「日王」などと称していることだ。この非礼は早く改めてほしい。(黒田勝弘)

産経新聞コラム 2023/2/11 07:00
https://www.sankei.com/article/20230211-2QJJEOT6GVN7PPXPIYO7WQRPOM/