パン・ヘリン|元軍人権センター活動家、予備役大尉

 「幾度も侵略されても、一度も他国を侵略したことのない国と民族」

 韓国を説明する時によくこのような言い方をする。ここで言う国と民族が具体的にどの時期の、どこまでを指すのか、その内容は歴史的事実なのかどうかは別として、この文は韓国と韓民族を「犠牲者」と位置づける上で良い大義名分を提供してきた。

 西江大学のイム・ジヒョン教授はその著書『犠牲者意識民族主義』(2021年)で、タイトルでもある「犠牲者意識民族主義」を次のように定義する。「後続世代が前の世代の体験した犠牲者としての経験と地位を世襲し、世襲された犠牲者意識によって現在の自分たちの民族主義に道徳的正当性と政治的アリバイを得る記憶の語り」。さらに次のように言う。「『世襲的犠牲者』という意識から抜け出し、自分も加害者となりうるという歴史的省察が21世紀の文化的記憶の語りの枠組みにならなければならない」

 韓国人は世襲的な犠牲者となる条件を備えている。日帝強占期を直接・間接的に経験した世代が解放とそれに続く朝鮮戦争を経験しており、朝鮮戦争を直接・間接的に経験した世代のかなりの数が依然として生存している。さらに日帝強占期は日帝による強制徴用と慰安婦の問題として、朝鮮戦争は分断と休戦というかたちで、解決されないまま今も続いている。現在進行形のこのような諸問題は、記憶と経験の伝達を通じて現在に生きる韓国人にも犠牲者の位置に立ちうる一つの集合的な口実を提供する。韓国は「純粋な被害者になること」を選択し、ある程度成功した。解放後、大韓民国の建国という優先課題の中で植民地支配の過ちはきちんと清算されず、朝鮮戦争後は反共の名のもとに戦争中に発生した民間人の被害と戦後処理は後回しになった。

 訴訟が進められていた昨年夏、韓国放送(KBS)の番組「時事メンタリー追跡」の「顔たち、虐殺と記憶編」は、フォンニィ・フォンニャット村をはじめとするベトナム戦争での民間人虐殺問題を深層取材し、放映した。放送後の波紋は大きかった。KBS社屋前ではベトナム参戦軍人たちが連日デモを行い、パク・ミンシク国家報勲処長は個人のフェイスブックに「大韓民国の32万5千人の国民を虐殺者におとしめる現実」、「参戦勇士たちも戦争の英雄である前に被害者です!」と記した。村全体がゲリラ戦を展開中のベトコン(南ベトナム民族解放戦線)の軍事基地であったし、命令に従って作戦を遂行しただけなのに、なぜ韓国軍人に極悪非道な民間人虐殺者のレッテルを貼るのかというのだ。

以下ソースから

2/15(水) 7:19配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/d380d602ebe2a8e2a94d1542025cb4909b09f7b6

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