【北京=三塚聖平】
中国湖南省長沙市で2019年に拘束された50代の日本人男性が、今月8日に反スパイ法に違反したとして懲役12年の実刑判決を受けていたことが23日、分かった。
関係者によると、どのような行為が罪に問われたのかは明らかになっていない。
中国では、スパイ行為に関わったとして日本人を拘束するケースがたびたび表面化している。

関係者によると、判決を下したのは長沙市の中級人民法院(地裁)で、上訴が可能だという。
個人財産の没収はなかった。男性は19年7月に国家安全当局に拘束されていた。

習近平政権は、14年に反スパイ法を施行するなど中国で活動する外国人の管理を強化。
15年以降、スパイ行為に関与したなどとして拘束された日本人は少なくとも16人に上り、今回を含めて10人が懲役3~15年の実刑判決を受けた。

習政権は現在、スパイ行為の摘発をさらに強化するため「反スパイ法」の改正作業を進めており、中国国内で活動する外国人への影響が懸念されている。

産経新聞 2023/2/23 19:48
https://www.sankei.com/article/20230223-KBOXQHWHWJKQNE2PNQAMCDRTGA/