「マイナス0.4%」。

野村証券が予想した今年の韓国の国内総生産(GDP)経済成長見通しだ。韓国政府だけでなく各種国際機関、世界的投資銀行のほとんどが1%台の成長を見込んでいる中で唯一「あまのじゃく」な動きだ。野村証券の韓国経済悲観論をどのように解釈すべきだろうか。

17日の国際金融センターによると、世界的投資銀行8社が予想した韓国の今年の経済成長見通しは先月末基準で平均1.1%だ。バンク・オブ・アメリカが1.9%、ゴールドマン・サックスが1.6%、英バークレイズが1.5%、スイスUBSが1.1%、香港HSBCが1.0%などだ。米シティーが0.7%と1%以下で、野村は唯一0.4%のマイナス成長を予想した。それでも昨年までマイナス1.3%の成長を予想していたものが2度にわたり引き上げられた結果だ。

成長見通しを出す機関は大きく▽政府や韓国銀行など国内主要機関▽国際通貨基金(IMF)、経済協力開発機構(OECD)など国際機関▽投資銀行や国際格付け会社など私企業に分かれる。企画財政部と韓国銀行は今年1.6%の成長率見通しを維持している。IMFは直近で11日に1.5%の成長見通しを出した。多少の差はあるが1%台の成長がコンセンサスという話だ。韓国経済が今年厳しいだろうという見通しはあちこちで出ているがマイナス成長すると分析した機関は野村証券が唯一だ。

野村証券は特に内需を否定的に見ている。野村証券のパク・ジョンウ研究員は「今年の雇用状況が悪い上に不動産賃貸所得、コロナ禍の現金支援も減少するだろう。家計負債問題で可処分所得が減り実質消費が0.2~0.3%後退する恐れがある」と話した。中国のリオープニング(防疫緩和)にともなう内需振興効果は2015年以降で効果がわずかだと評価した。パク研究員は「景気がハードランディングし韓国銀行が8月から金利引き下げを始めるかもしれない」と予想する。

(略)

野村証券の予測正確度に対しては議論が少なくない。2009年の金融危機当時には韓国が6%のマイナス成長になると悲観したが、主要先進国がいずれもマイナス成長した時に韓国だけ0.8%成長するなど見通しは大きくはずれた。これに対し1998年の通貨危機当時には野村証券ソウル支店が「大宇グループに非常ベルが鳴っている」という報告書で大宇グループ破綻を予想したりもした。

日系企業だからと韓国を否定的にみるのではないかとの指摘に対し野村証券は「根拠なく0.4%のマイナス成長を予想できるだろうか。見通しを毎週、毎月内部で検証するが、成長率に対する論理とデータバックアップが不足すれば途轍もない攻撃を受ける」と釈明した。企画財政部のイ・スンハン経済分析課長は「野村証券は唯一韓国経済の否定的側面を一貫し浮き彫りにして見る。韓国政府も野村証券は(成長見通しそのものより)成長見通しを下げるのか上げるのか流れに注目する」と話した。

全文はソース先で

中央日報日本語版 2023.04.17 18:05
https://japanese.joins.com/JArticle/303333?servcode=300§code=300