ミャンマーで、2年前のクーデターによって実権を握った軍が日本政府の支援で建設された保健施設を攻撃し、医療関係者らを連れ去ったと地元メディアが伝えました。現地の日本大使館は「攻撃が事実であれば遺憾だ」として、軍に情報提供を求めています。

ミャンマーの地元メディアは4月18日、軍が中部マグウェ管区の村を攻撃し、日本政府が支援した保健施設を焼き払い、医療関係者を含む19人を連れ去ったと、20日に伝えました。

掲載された写真からは、焼け焦げた建物や日本語で日本政府が寄贈したことを記したプレートが確認できます。

これに関連して軍はこの地区に民主派勢力のメンバーが潜伏しているとして治安部隊が襲撃し、男女合わせて30人を拘束して武器を押収したと発表しましたが、この建物を攻撃したかどうかについては明らかにしていません。

現地の日本大使館によりますと、この建物は日本政府が無償資金協力で建設し、2014年にミャンマー側へ引き渡された保健施設とみられるということで「攻撃が事実であれば遺憾だ」として、軍に対し情報提供を求めています。

2年前のクーデター以降、実権を握る軍は、対立する民主派勢力への攻勢を強めていて、4月11日には北西部のザガイン管区の村を空爆し、168人が死亡しています。

NHK 2023年4月21日 8時58分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230421/k10014044471000.html
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