ー前略ー
中国外交部はさっそく盛大なプレスリリースを出してみます。以下に全文を引用してみます。
https://money1.jp/wp-content/uploads/2023/04/sozai3279_img.jpg
ー中略ー

国際的な嵐がどのように変化しようとも、中国はウクライナ側と協力して、両国の互恵的な協力を推し進めることを望んでいる。

また、習近平主席は、ウクライナ危機の複雑な展開が国際情勢に大きな影響を及ぼしていると指摘した。

ウクライナ危機について、中国は常に平和の側に立っており、平和を促し、協議を推進することを核心的立場としている。「4つのすべき」「4つの共通点」「3つの考え方」を相次いで打ち出してきた。

これに基づき、中国は「ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場」と題する文書も発表している。

中国はウクライナ危機の作成者ではなく、当事者でもないが、国連安全保障理事会の常任理事国であり、
責任ある大国として、対岸から火事を眺めることも、火に油を注ぐことも、利益を得るために好機を利用することもしない。

中国が行っていることは、オープンかつ平穏なものである。対話と交渉が唯一の実行可能な方法であって、核戦争に勝者はいない。

核問題への対処は、全ての関係者が冷静沈着に、そして真に自分と人類全体の未来と運命を見つめ、力を合わせて危機管理に当たるべきである。

理性的な思考と各方面からの声が高まっている今、私たちは危機の政治的解決に向けた有利な条件を構築する機会をつかむべきである。

我々は、全ての当事者がウクライナの危機を深く反省し、対話を通じて、ヨーロッパの長期的な平和と安全のための道を共に模索することを希望する。

中国は和平への説得と協議の推進を主張し、戦争を止め、一刻も早く平和を回復するために独自の努力をする。

中国はユーラシア問題特別代表をウクライナなどに派遣し、ウクライナ危機の政治的解決について各当事者と綿密な意思疎通を図る。

中国はすでにウクライナに多くの人道支援物資を輸送しており、今後も能力の範囲内で支援を提供する意向である。

ゼレンスキー大統領は「習近平主席の再選を祝福し、中国の並外れた業績を評価し、彼のリーダーシップの下、中国はさまざまな課題にうまく対処し、前進し続けると信じている」と述べた。

また、「中国は国際問題において国連憲章の目的と原則を堅持し、国際舞台で大きな影響力を発揮している。

ウクライナ側は、『一つの中国』政策を堅持し、中国との包括的な協力を発展させ、ウクライナと中国との関係に新しい章を開き、世界の平和と安定を維持するために協力することを望んでいる」とした。

ゼレンスキー大統領は、現在のウクライナ危機についての見解を示し、中国がウクライナに提供した人道支援に感謝すると共に、平和の回復と外交手段による危機解決に果たす重要な役割を歓迎した。

⇒参照・引用元:https://www.fmprc.gov.cn/web/zyxw/202304/t20230426_11066754.shtml

毎度おなじみの中国外交部フォーマットプレスリリースです。

とにかく「ウチの親分の言ったこと」についてがほとんど。相手国要人がいったことは最後にちょびっとだけ。

ウラで何をロシアに供与しているのかが疑われる中国ですが、これを読むと仲介の意欲を見せているようにも読めます。

しかし、駐仏大使が「旧ソ連邦の国々には主権がない」といったことを言う国ですので、中国は信用できません。
このプレスリリースでは、ゼレンスキー大統領が「一つの中国原則」を支持したことになっていますが、これは中国自身も指摘しているとおり、言ったとしてもリップサービスでしょう。

ゼレンスキー大統領としても、ロシアの後ろ盾になれる最大の国は中国ですので、とにかくロシアへの武器の援助などはさせたくないでしょう。

「背中に隠したナイフの意味を問わない」みたいな会談だった模様です。

(吉田ハンチング@dcp)
2023.04.27
https://money1.jp/archives/104525