マニュアルは古く、現場管理は非体系的で、迅速に判断して動くべき行政主体は無責任だった。「人災」という言葉では足りなかった。典型的な「後進国型の惨事」だった。

 14人の命を奪った忠清北道清州市五松(チョンジュシ・オソン)の地下車道浸水事故は、韓国の災害対応システムが抱える不誠実の総合版だ。2020年7月の釜山(プサン)の草梁(チョリャン)第1地下車道浸水事故で3人が命を奪われた時、当局はマニュアルの補完、対応システムの整備、施設の拡充を約束した。しかし、あれから3年がたった15日、忠清北道清州市の類似する地下車道浸水事故で5倍近い数の市民が命を失った。同じ過ちと失敗が繰り返されるのは「後進国型災害」の特徴だ。

 行政安全部は2019年に浸水の危険性がある全国の145の地下車道を3等級に分類したうえで、豪雨特別警報が発表されれば通行を規制することとした。しかし、洪水警報が発表されていた美湖江(ミホガン)の横にある宮坪(クンピョン)第2地下車道には何の措置も取られていなかった。忠清北道の道路管理事業所が別のマニュアルを作って運用していたからだ。忠清北道は「独自のマニュアルでは地下車道の中央が50センチ水につかった時に道路を規制することになっているため、事前の規制はしていなかった」と述べた。浸水がゆっくりと進む降雨による水たまりに対してのみ備えがあり、河川氾濫にともなう浸水は予想シナリオになかったということを意味する。

 このような安易な状況認識は、地下車道近くの美湖江で行政中心複合都市建設庁(行複庁)が2018年2月から進めてきた橋りょう(美湖江橋)の拡張および臨時堤防仮設工事でも同じだった。工事をしやすくするために行複庁はもともとあった堤防を壊して臨時堤防を築いたが、その高さは本来の堤防(12.9メートル)より3メートルほど低い10メートルだった。行複庁は計画洪水水位(9.3メートル)より高いため問題ないと判断したと発表したが、気候危機による降雨パターンの変化を見過ごしたものだった。実際に4日間で300ミリ以上降った雨で増えた水は堤防を簡単に越え、水路が開けたことで弱い臨時堤防もあっという間に流された。

 浸水の危険性が高い施設であったにもかかわらず、管理・規制の責任が分散していたことも問題だった。地下車道を通過する地方道508号線の管理責任は忠清北道にあったが、浸水事故の原因となった橋の工事は行複庁の所管だった。氾濫した河川の管理責任は錦江(クムガン)流域環境庁(錦江庁)と管轄の地方自治体である清州市にあった。事故が起きると、各機関は責任転嫁に熱中した。

 災害へとつながる最後の段階には実務者の無責任さがあった。錦江洪水統制所は浸水の4時間前から2回にわたり管轄自治体に美湖江の危険な状況を伝え、交通規制や住民の避難の必要性を訴えたが、興徳(フンドク)区役所は惨事当日はそれを否定し続け、翌日の16日になってようやく通知されていたことを認めた。地下車道と道路を管理する忠清北道もやはり「瞬く間に水が一気に流れ込んだため、手が出せない状況だった」と責任を認めていない。

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ハンギョレ 2023-07-18 08:40
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※関連ソース
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