日テレNEWS 9/3(日) 19:06配信

福島第一原発の処理水の放出が始まってから1週間以上が過ぎました。中国の人々は、今はどう思っているんでしょうか。
北京から富田記者が中継。

街で聞けば、今も「魚は食べない」「日本のものは使わない」という声が多い印象です。
これは中国メディアが放出開始後も不安を煽るような報道を続けている影響があるとみられます。

例えばある処理水を伝える中国のネットニュースは、なぜか死んだ亀の映像から始まります。
動画では処理水との関連は全く触れず、怖い印象だけ残したまま、福島の話に移ります。

また、別のメディアは、東京のスーパーでたまたま刺し身などが売れ残ったとみられる場面を切り取って、
日本人も海鮮を食べなくなったと報じています。しかし、これも日本での状況認識とは全く違いますよね。

モニタリングで異常が出てないことについては、モニタリングの状況自体は伝えてはいますが、表現が日本と全く違います。

例えば東京電力による31日の海水の採取で初めてトリチウム10ベクレルが検出されましたが、ある中国メディアは、
この数値が環境基準値の6000分の1だとは触れず「わずか数日で大幅に濃度が上がった」と伝えました。
また、水産庁が採取したヒラメに異常がみられない件も「たった2匹」とサンプルが少ないことを強調しています。

そして今後について、まず市民の迷惑電話などは徐々に収まるとみられます。
これは中国メディアが、こうした行為は本来「加害者の日本が被害者のふりをする」ことを助けるだけだ、
と独特の論理で自制を求めているからです。

一方、中国政府は、輸入禁止などをすぐ撤回するとは考えられません。政府が率先して煽った反日世論の中で安易な妥協はできず、
自らの手を縛っている形です。

今週始まる国際会議では日中の首相が同席する見通しで、本来、打開策を話し合ういい機会ですが、
日本政府関係者は「会談実現は見通せていない」と話しています。

ソース内に動画有り
https://news.yahoo.co.jp/articles/8c5c80af91a06d8898b0591938cd34f37c0b3aeb