ー前略ー
・日本アニメのコスプレもNGか
 中国で2006年に施行された治安管理処罰法が大幅に改正される見通しだ。
改正法案が全国人民代表大会(全人代)の公式サイトで公開された上で、9月1日いっぱいパブリックコメントが募集されている
*3。「その内容がひどい」と中国人からも批判の声が山のように寄せられていた。だが、中国メディアは、この批判の声を黙殺している。

*3:中華民族の精神損なう行為を禁止、中国の法改正案に懸念相次ぐ(9月7日付、ロイター)

 いったいこの改正法案の何が問題視されているのか。

 最大の注目点は第34条だ。英雄烈士の侮蔑などを取り締まる条項なのだが、

 第二項:公共の場所で中華民族精神を損ねたり、中華民族感情を傷つけるような服装を着用したり、
ワッペンなど印を身に着ける、あるいは他人に強制的に着用させたり、身につけさせるような行為

 第三項:中華民族精神を損ねたり中華民族感情を傷つけたりするような物品、言論を制作、伝播、宣揚、散布する行為。
こうした行為について、最高5000元の罰金、あるいは最高15日間の拘留という処罰を下せる

 こうした行為について、最高5000元の罰金、あるいは最高15日間の拘留という処罰を下せる、とある。

 ここで多くの人々が疑問に思うのは「『中華民族の精神』『中華民族の感情』を損なう服装とはどんなものなのか」ということだ。
それについて具体的な定義がない。

 偉大なる人民領袖の毛沢東を、パンダと同じような感覚でデザインにしたワンピースは中華民族の精神や感情を傷つける、
と判断されるかもしれない。

 ほかに考えられるのは日本の着物・和服や日本アニメのコスプレだ。

 艦隊育成ゲーム「艦これ」やアニメ「ゴールデンカムイ」などの影響で、一部中国の若者の間では、
旧日本帝国軍服コスプレが流行ったことがあった。
SNSにこうした写真が上がるたびに愛国ネットユーザーが「中華民族の感情を傷つけた」と大騒ぎをした。

 日本帝国軍は中国共産党の「仇敵」で、その軍服(もどき)を遊びであっても中国人が着用するとはけしからん、
というのは分からなくもない。
ではSFや戦闘ものアニメキャラのコスプレはどうか。そういうキャラの中には第2次世界大戦の帝国軍人をイメージしたキャラもある。

「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河英雄伝説」のキャラのコスプレなどはダメなのだろうか。
銀英伝は中国で実写ドラマ化の話もあると聞くからOKかもしれない。
だが、ヤマトはダメとなるのだろうか。その線引きは誰が決めるのか?

・唐服も和服と勘違いされたらアウト
 多くのネットユーザーたちの頭によぎったのは2022年8月に起きた「蘇州淮海街和服事件」だ。
8月10日夕方、日本風情街と呼ばれる日本風レストランなどが集中する淮海街の「夏祭り」イベントに、
女性コスプレイヤーが浴衣風の和服を着て写真撮影をしていた。すると淮海街を管轄する派出所警官がやってきた。

 派出所警官は和服の女性とカメラマンを叱責。女性らが反論すると、「挑発罪」で派出所まで連行され取り調べを受けた。
このとき警官は「もしお前が漢服を着ていたら、私は絶対にこんなことは言わない。しかし、お前は和服を着ている。
中国人なのだから和服を着てはいけない」「お前が和服を着ることは民族の仇恨を扇動することだ」などとこの女性を叱責したという。

 この女性は派出所で500字の反省文を書くことで家に帰ることを許された。
「和服を着て街中を歩くことは危険な行為だと知っていた」と反省文に書いたという。
ー後略ー
福島 香織

全文はソースから
2023.9.16(土)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76979

※関連スレ
【香港】 日本アニメのコスプレに危機!? 中国の「治安管理処罰法」改正案が物議 [9/7] [仮面ウニダー★]
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