華字メディア・日本華僑報網は13日、日本でごみを捨てると「公開処刑」に遭うこともあるとする記事を掲載した。

記事は、「日本に長く住んでいる華人華僑は、ごみの分別問題でトラブルになることは避けて通れない道だ」と説明。「分別を誤り、回収を拒否されたり、捨てたごみを玄関先まで戻されたり、隣人がやってきて直接“指導”されたりすることもある。恥ずかしくないというのは強がりに過ぎない」とした。

そして、「一部の中国人は『これは規則にのっとって仕事をするという日本人の素養の高さを表している。私たちはその優秀な部分を直視し、理解して学ぼう』と理解を示す。もちろんその通りだが、何事も過ぎたるは及ばざるがごとし。信じられないというなら、最近日本で物議を醸した事例を見てみよう」とし、千葉県野田市の例を紹介した。

同市ではごみを出す際に袋に自分の名前を書くことが求められ、無記名の場合は回収しないというルールを定めている。ごみの分別が進み、ごみ埋め立て費用約3億円の削減につながる一方、プライバシー流出への懸念の声もあるという。

記事は「考えてみてほしい。ごみに名前が書かれていたら誰が捨てたか一目瞭然。まるで“公開処刑”である。どの家が何を買って、何を食べたかまでもが丸分かりだ」と指摘。長野県塩尻市など他にも記名を義務付けている自治体がある一方、山口県岩国市では住民の反対の声により廃止を検討していると紹介した。

そして、「日本の若者の間にはごみ分別不要論も出ている」とし、ごみ収集を行う職員が「ごみは一括で受け取り、専任者がまとめて分別する方が効率的だと思う」と話し、ネットユーザーからも「自治体が監視し、プライバシー侵害までするのはおかしい」との声が出ていることを紹介した。

記事は、「外国にならってそのまま燃やしてしまえばいい」との極端な声もあるがこれは「無知」であるとし、「そのまま焼却するのは原始的な処理方法であり、SDGsにそぐわない」と指摘。一方で、ごみ分別の煩雑さこそが「日本は旅行に行くのはいいが定住するのは面倒」と言われるゆえんだとし、「日本社会においては自覚や(社会に)貢献する精神、覚悟がなければ、抑圧的な感覚になることは避けられないのである」と論じた。

そして最後に、「皆さんはごみ袋への記名は受け入れられますか?このような管理方法は参考になると思いますか?こうした規定や義務があった場合、皆さんは真剣にそれを守りますか?」と読者に問い掛けた。(翻訳・編集/北田)

https://www.recordchina.co.jp/b920519-s25-c30-d0052.html