検察当局から各種の疑惑を追及されている韓国の野党「共に民主党」代表で前大統領候補の李在明(イ・ジェミョン)氏の
断食(ハンスト)は不思議だった。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権の横暴やフクシマ処理水などへの抗議だとして断食は3週間以上続いたが、
議会多数派の野党党首が断食闘争とは解せない。政府・与党はむしろ議会で野党の横暴に悩まされているというのに。

そこで狙いは自分の逮捕逃れじゃないかなどと世論に皮肉られたが、政府・与党サイドからの李在明批判に
シンデレラ断食≠ニいうのがあった。いつも午前0時になると国会議事堂玄関の断食テントから姿を消し室内に移動したからだ。
午前0時に魔法が解けるのを恐れて王子様との舞踏会から姿を消す童話のシンデレラになぞらえたのだ。

この皮肉にはヒザを打って面白がった。日頃、韓国政治における相手非難の言語文化には感心させられているが、
野党側がフクシマ処理水問題で日本非難に持ち出した第二次太平洋戦争≠ニいうのも、
日本人には嫌みだがユーモアとしては面白かった。

ただ、米国は日本の立場を支持しているため太平洋戦争≠ニはデマに等しい。
韓国は先の現実の太平洋戦争で日本と戦えなかったという歴史の恨(ハン)≠ェあるので、
そのウップンをフクシマで晴らそうということかしら?(黒田勝弘)

2023/10/7 07:00
https://www.sankei.com/article/20231007-XRYSOQSNGZJBTOQHIUVHTXDZTQ/