ー前略ー
検察情報に強い関係者はこう語った。

岸田首相は14日、「安倍派5人衆」と呼ばれた松野博一官房長官と西村康稔経産相を事実上更迭し、
萩生田光一政調会長と高木毅国対委員長、世耕弘成参院幹事長に辞表を出させた。

外事警察関係者は「安倍派は崩壊状態だ。主流派の岸田派(宏池会)と茂木派(平成研究会)、麻生派(志公会)に
捜査は及んでいないが、岸田内閣の支持率は時事通信や毎日新聞で10%台に突入した。
官邸はレームダック(死に体)状態だ。自民党政治、最大の危機だ。この危機に乗じて、中国とロシア、北朝鮮が暴走している。
中露の爆撃機が日本海で共同威嚇飛行を行い、北朝鮮は17日、日本海に向けて弾道ミサイルを発射した。
日本国内に潜伏する3カ国工作員に『秘密指令が出された』という情報もある。厳重警戒が必要だ」と語った。

さらに問題がある。岸田首相が「政界屈指の親中派」である林前外相を官房長官に抜擢(ばってき)した人事だ。
「米国が激怒している」という情報がある。一体、どういうことか。

以下、日米情報当局から入手した情報だ。

「米サンフランシスコで11月16日、岸田首相と習近平国家主席の日中首脳会談が行われた。
これは日本側が強く要請(懇願)したものだ。内閣支持率の下落を止めるため、
『中国による日本産水産物の禁輸』や『中国による日本人拘束』などで、中国に強い姿勢を示すパフォーマンスが必要だった。
中国側は、首脳会談の開催条件として『見返りの密約』を求めていた。林氏の官房長官起用は、中国の要求に応えた可能性がある」

「岸田首相は9月の内閣改造で、林外相を事実上更迭した。米国が『親中派』の林氏を警戒し、圧力をかけたからだ。
今回の人事は、米国にケンカを売るようなものだ。官邸側は『数人に打診したが断られて、仕方なかった』とリークした。
だが、米国は『裏金疑惑を利用して、意図を持って林氏を起用した』とみている。これは『米中二股外交』だ。日本は股裂き状態になる」

加えて、台湾危機がある。

台湾総統選は来年1月13日に投開票される。各社世論調査で、親米派の蔡英文総統の後継者、
与党「民主進歩党(民進党)」候補の頼清徳(らい・せいとく)副総統が支持率で一歩リードしている。
だが、最大野党「中国国民党」の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長が猛追している。中国は「頼氏の当選阻止」に必死だ。

・「台湾有事で動かない」誤ったメッセージに
続く日米情報当局の情報は、こうだ。

「中国は、台湾に対して『頼氏当選は宣戦布告だ。開戦する』と恫喝(どうかつ)し、工作員の妨害工作が激化している。
12月初旬、北京で秘密会議が行われ、台湾急襲攻撃が検討されたという情報もある。台湾軍は厳戒態勢にある。
台湾有事は日本有事だ。だが、岸田官邸がレームダック状態であること、官房長官が林氏であること。
これは中国に『台湾有事で、日本は動かない』という誤ったメッセージを送っているに等しい」

岸田首相は、東アジアの危機的状況が分かっているのか。

ある自民党関係者は「裏金疑惑は党全体の問題だ。ところが、岸田首相は派閥を離脱したことで、
『自分には直接関係ない』『特捜部も総裁派閥には手を出さない』と軽く考えているのか。
岸田首相は、最強官庁・財務省と連携し、麻生派と茂木派とガッチリ手を組んでいれば、
低支持率でも政権運営は続けられると、本気で思っている」と語った。

何たることだ。このままでは日本は潰れてしまう。
かが・こうえい

2023.12/18 11:42
https://www.zakzak.co.jp/article/20231218-XBCXXWNWERNYZAW7AXN2GN5ZGY/