2025年上半期に韓国最大の海水淡水化施設が大山産業団地で稼働を開始します。これは文字どおり、海水を淡水化する施設。

そもそもの始まりは2012年。『GS建設』がスペインの会社を買収して逆浸透膜技術を入手したことによって建設が可能になりました。
同社は韓国水資源公社が発注した「海水淡水化施設」の建設プロジェクト(2,166億ウォン)を受注。

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↑釜山の機張(キジャン)海水淡水化施設。

2025年の上半期に竣工し、稼働を開始する予定ですが、当初の予定どおりのスペックを出せるなら、
1日10万トンの真水を供給できるはず――です。

・世界最大の半導体メガクラスターの水も海水から?
ここで思い出していただきたいのは、2024年01月15日に尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領、産業通商資源部が公表した
「622兆ウォンを突っ込んで世界最大の半導体メガクラスターを造成する」という計画です。

そもそも北朝鮮の火砲の射程圏内であるソウル近郊に世界最大規模の半導体クラスターを造ろうという企画自体が無茶苦茶ですが――
物理的にも無理で――「合計16個(生産ファブ13個、研究施設3個)の新規ファブ」に供給するほどの「水」はないのです。

先にご紹介したとおり、産業通商資源部のリリースでは、この新造メガファクトリー全体で「約110.8万トン/日」の
水を消費するとしています(水の新規需要だけでこれだけ必要)。

仮にこれを海水の淡水化で賄うとすると、2025年に稼働する大山の施設が「1日に10万トン」ですので、
この韓国最大クラスの海水淡水化施設が11個いることになります。

――ということは、海水淡水化施設だけで「2,166億ウォン × 11個 = 2兆3,826億ウォン」かかることになるのです。

海水淡水化施設で半導体メガクラスターの水を賄うにしても、海辺に造る海水淡水化施設から京畿道に水を送る必要があり、
パイプの敷設など付帯施設の造成も必要です。さらに半導体ファウンドリーで使用するためには超純水を造る施設がいります。

さあお金は足りるでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)
2024.01.27
https://money1.jp/archives/120583

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