産経新聞 2024/2/10 13:00
近ごろ都に流行るもの

https://www.sankei.com/article/20240210-W7ZSSHAC5BP2ZPOW5CF74EES7A/photo/LZEGT5XSCZJTJAIHWVHIC54AUE/
韓国特集を打ち出す「mini」の見沢夢美編集長。最新号の付録は「眞露」のカエルバッグだ
=東京都千代田区の宝島社(重松明子撮影)

歴史認識や政治外交面では軋轢(あつれき)もある隣国だが、カルチャーへの評価は全く別物だ。
K-POPアイドルの美しさとパフォーマンスに魅了された日本女子の間で、韓国人風の装い「韓国っぽ」が浸透している。
ギリギリまで脚を出すミニボトムやフリル、リボンなどの装飾、肌の透明感や切れ長の目を演出したメークは、
格好良さとともに甘さや色っぽさを感じさせる。日本のストリートファッションに波及し、韓国コスメも活況だ。

・トレンドの中心 東京からソウルへ
「韓国っぽ」「Kぽドル(K-POPアイドルの略)顔になりたい」…。

そんな見出しでソウル発の旬なカルチャーを伝えているのが、20代女性読者が中心の月刊誌「mini」(宝島社)だ。
平成12年創刊のストリートファッション誌。「アジアのトレンドは原宿(東京)が中心でしたが、今はソウル。
流行が日本に入ってきて、『韓国っぽ』のようなギャル語で親しまれるようになっている」と見沢夢美(みさわむみ)編集長。

自身が大のK-POP好きであり、7年前から韓国を特集。近年は毎年「まるごと1冊韓国」号も発行し、
韓国ブランドの服やコスメ、ドラマ&映画、食、旅などを網羅して「韓国が好きすぎるんよ~?な気持ち、爆詰め」
(昨年11月号より)と伝えている。

世界的に活躍する4人組女性グループ「BLACKPINK」に代表される、ダンスと歌唱力と「圧倒的な美」が好きの大前提という。
「日本のアイドルは親しみ系なのに対して、韓国は完璧に完成された姿で出てくる。
好みの話ですけど、韓国っぽいものに憧れる日本人が増えたのは間違いない。
同じような服が着たい、メークがしたいとの関心に応える誌面作りをしています」と見沢編集長。
そして、「でも」と続けた。「日本人とは骨格や肌が、違うと思うんです。腰高で脚が長く陶器のような肌。
そうではない韓国人もいますが、違いはあるように感じる」。なるほど、「韓国っぽ」といわれたらうれしいわけだ。

mini最新3月号の付録は、韓国焼酎「眞露(ジンロ)」のカエルのキャラクターバッグだ。
「ソウルの食堂の店先にいて、かわいいと評判。日本ではグッズがないので付録にしました」

全国160店舗を展開するロフトでは韓国コスメを拡充。昨年末現在で約2500種類を取り扱い、
「健康雑貨領域」売り上げの15%を占めている。

女性グループ「TWICE」のメーク担当がプロデュースした「ウォンジョンヨ」は、
K-POPアイドルのような束感のあるまつげになれるマスカラや化粧下地が売れている。
同国発の「ロムアンド」や「ティルティル」も人気ブランドに成長した。

「斬新性、デザイン性、機能性に優れ、コスパも良くSNSとの相性も抜群。開発のスピード感と技術力を駆使した化粧品が多い。
輸出産業の成長を目的とした韓国政府の支援も大きく日本市場への熱量が高い」とバイヤーは指摘する。

韓国語をしゃべりたい日本人も増加。学研が昨年発行した「世界が広がる 推し活韓国語」が3刷3万4千部と好調だ。
「キムチ」の発音表記を「キmチ」とするなど、よりネーティブに近い発声を示す工夫が見られる。
「韓国語と韓国文化へのリスペクトを持って作りました」と編集者。

ー中略ー

しばしば「合わせ鏡」に例えられる日韓だが、韓国側の「イエスジャパン」現象も報道されている。仲良くしよう。(重松明子)

全文はソースから
https://www.sankei.com/article/20240210-W7ZSSHAC5BP2ZPOW5CF74EES7A/