【ソウル=依田和彩】韓国の2023年の合計特殊出生率は0・72で8年連続前年を下回った。韓国政府は06~21年に計約280兆ウォン(約31兆6000億円)の予算を投じたが効果がなく、少子化の底なし沼から抜け出せずにいる。

 合計特殊出生率が1を下回るのは、経済協力開発機構(OECD)加盟国で韓国だけで、日本の1・26(22年)と比べても低い。韓国統計庁の担当課長は28日の記者会見で「24年は23年より出生率が下がる」と予想し、危機感を示した。

 少子化の原因としては、高騰する不動産価格や教育費など、子供に伴う経済的負担に対する若者の懸念が大きい。韓国ギャラップが22年に発表した世論調査で「子育てに関する経済的不安」を挙げた人は58%で最も多かった。

 韓国統計庁が昨年12月に発表した推計では、22年に約5167万人だった人口は72年には3割減って約3622万人となる。

 少子化の影響は顕著に表れている。27日付の韓国紙・東亜日報によると、今年新入生がいない小学校が全体の2・5%にあたる157校に上った。オンラインストアでは昨年1~9月、犬用ベビーカーの売り上げ台数が乳児用を上回った。

全文はソースで 最終更新:2/29(木) 7:12
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