国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」が3日に発表した、ことしの世界報道自由度ランキングで、韓国は62位と、前回の47位から大きく順位を下げました。

国境なき記者団は、毎年、世界180か国を対象に調査を行い、各国における報道の自由度を、「良い」、「良好」、「問題あり」、「悪い」、「非常に悪い」の5段階で評価しています。

ことしのランキングで韓国は62位で、「良好」だった前回より15段階順位を落とし、55位のアメリカや70位の日本とともに「問題あり」という評価になりました。

報道の自由度ランキングで、韓国は、朴槿恵(パク・クネ)政権だった2016年に過去最悪の70位を記録し、2018年から2022年の文在寅(ムン・ジェイン)政権の間は、41位から43位で推移していました。

国境なき記者団は、今回の評価の理由として、「韓国では、企業との利害関係などによって、メディアが監視の役割を果たせないケースがある」と説明しています。

また、「韓国のメディアは、政治家や政府関係者、大企業などの圧力にさらされている」として、「韓国言論振興財団が2018年に発表した報告書によると、調査に参加した報道関係者301人のうち、およそ3割が名誉棄損の疑いで訴えられていて、訴えた人の3分の1が政治家や政府高官だった」と述べました。

さらに、「韓国ではメディア関係者がネット上で誹謗中傷の対象になることがあるが、こうした被害を防ぐ方策はほとんど取られていない」と指摘しました。

KBS 2024-05-03 15:37:08/Update: 2024-05-03 15:41:31
https://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=87788

※関連ソース
報道の自由度ランキング発表 日本は順位下げ、G7最下位の70位
https://www.asahi.com/articles/ASS533PSPS53UHBI016M.html