智花へ

ここへきて町にはイルミネーションどんどん増えていってるね
ついこの前まで秋だったのにあっという間にクリスマス
そういえば智花はイルミネーションが好きだったな、なんて
思いながら眺めていたら、その先にマツエクの看板があったw
いつも見ている風景なのにこんな身近な場所にあったなんて不思議な感じ

俺には縁のない場所だから、ちょうど今じゃないと気がつかないままだったのだろうけど、
今夜は智花のおかげでちょっと変わった体験をさせてもらった気分がする

それでは本題だけど、この伝言を最後の伝言にするね
結論だけ言うと、俺は智花が信じられなくなった
いや、智花がどうこうよりもここでは誰かを信じようとしてはいけないという事を忘れていた
やっぱり俺はこういう場所で誰かを好きになるのは向いてないんだと思う
二人だけの世界を作りたかったけど、ここで築けるのは『砂の城』だけ

一つだけ悔やまれるのは智花をもっと強引につれ回せばよかったかなと思ってる
智花のためと思って大切にしていたつもりだけど、
もしかしたらそれが智花に寂しい想いをさせていたのかもしれない

まあ俺の自惚れた勘違いかもしれないから今ごろは智花に馬鹿?と思われてるかもしれないけど、
馬鹿だからどうしても言うだけは言っておきたかった

もう一つ勘違いついでに言うと智花の気持ちは感謝してもしきれないくらいに伝わってた
だから智花と二人でいたかったんだけど

それじゃ今までありがとう
俺なんかでなく、もっと智花をスマートで扱えて大人な会話ができる人を見つけて幸せになって
さよなら、愛する智花