>>84

       わたしは元々、失格の烙印を
       押されていたのですから……
     : 見てくれが良くなければ
       それこそ即座に始末されてても
       不思議ではありませんでした。
     : あなたなら気付いているでしょう。
     : わたしはこの仕事に向いてません。
       はっきり言えば、適性がないです。
     : 表舞台で偶像の振る舞いをし
       同時に情報を集めるという役割の方が
       間違いなく向いているでしょう。
     : でも、今はわたし以外に人がいない。
       ハドレッドが全て壊してしまったから

     : ハドレッドは喋りません。
       だから、ずっと一緒でしたが
       わたしにもその心中はわかりません。
     : 裏切った理由もわかりません。
       なにもわからないんです。
     : あいつにとって
       わたしは一体なんだったのか。
       それすら、わかりません。