酒井:そもそも『PSO』で、戦闘時と通常時でBGMがシームレスに切り変わるという仕様があって、これがユーザの間で評判が良かったんです。
それが『ファンタシースターユニバース』ではメモリの関係で実装できず、ユーザにも残念に思われていましたので、『ファンタシースターZERO』で復活させたくらいです。それで『PSO2』でこの方向性をさらに進めてみようと思ったんです。

・・・また、一時期僕はクラブにはまっていたんです。クラブではDJがその場のノリで曲を変えていって、踊っている人をトランスさせていきますよね。
そういうのがゲームでも実現できないかなあと思って、小林に相談したんです。トランステクノみたいに、ユーザの「俺、格好いい!」という感情を、より音楽で盛り上げられるようなシステムができないかって。

それには、ただ曲を切り替えるだけではなくて、段階的に音色などを積み上げていく必要があるんじゃないかなと。そんな時に、ちょうどCEDEC2009でCRI・ミドルウェアさんの「アダプティブ・ミュージック」の講演を聴いて、これは面白そうだと。
https://www.cri-mw.co.jp/product/interview/2012/pso2/page1.html