https://news.denfaminicogamer.jp/kikakuthetower/200119a

先週の1月11日〜13日の三連休のタイミングで、『十三機兵防衛圏』が一気に売れたらしい。
こちらの記事でも触れているように、本作は大変素晴らしいゲームなので、ちゃんと話題となって売れるのは、とてもめでたい限り。
めでたいので、今回は、その『十三機兵防衛圏』がいかにしてネットで盛り上がっていったのか?の分析を少し書いてみたい。

これは、12月19日〜1月16日にかけて、『十三機兵防衛圏』というキーワードを含むツイート数の推移を調べたもの。
グラフを見れば一目瞭然なのだが、実を言うと体感としても、年末年始あたりから『十三機兵防衛圏』が徐々に話題になり始めているというか、
「応援する機運」みたいなものが醸成されてきているのかな? というのを感じていました。

これは単純に、お正月休みに入ってプレイする時間ができて、プレイ&クリアした人が増えていったからだと思われますが、
普通のゲーマーから声が上がっていったというよりは、イラストレイターやライター、編集者など、クリエイター的な人達がコメントを出し始めていたのが、大きな特徴。


さらに12月30日には、ライターの冬木糸一氏が熱のこもったレビューを自身のサイトに掲載。
これが掲載されることによって、いわゆるSF好きのクラスタやはてなブックマークユーザー界隈の目にも止まったものと思われます。
それにより、「なんだか面白そう」という機運が生まれていきました。

年を超えたあたりから、その勢いはさらに加速。感想一つ一つの反響が底上げされたほか、
ヴァニラウェアのスタッフであるシガタケ氏によるショートコントイラストも注目を集めるなど、ファン内のコミュニティも熱気を帯びていった印象。
ファンアートなども、こころなしか、この頃からよく見かけるようになったようにも思います。

そんな中で、「スマッシュブラザーズ」の開発者として知られる桜井政博氏が、『週刊ファミ通』1月9日発売号のコラムで『十三機兵防衛圏』を絶賛。その記事もネットで大いに話題になりました。

そして、筆者が書いた電ファミでのレビューが1月11日に掲載。
ファミ通の桜井さんの記事とほぼ同時だったのは、すごい偶然というか、単に年末プレイして記事を書いたって共通項なのかもしれませんが、タイミングとしてはすごい良かったと言わざるを得えません。
結果的に一番盛り上がるタイミングで電ファミの記事が掲載され、相乗効果で本作の話題を押し上げた格好になりました。

商業媒体は、記事を書いてから載せるまでにどうしてもタイムラグがありますから、この盛り上がりは正直予想できなかった……ちょっとした“神風”みたいなもんでしょうか。

そのかいもあってか、11日〜13日の連休で全国的に売り切れに。
私も長年この業界で働いていますが、口コミで話題になって実際にちゃんと売れるっていうのは、多くの人が想像する以上に稀なことです。