>ナカミチの設計構想上では再生ヘッドギャップ幅が1.2umより広がったら20kHz再生はできないという

ギャップが1.2umだと、20kHzでのギャップ損失は約-4dBだ。
これは設計がどうとかナカミチだからこうとか言う話じゃなくて、どのメーカーでもどんなヘッドでも、そうなる。
P-8Lの0.6umだと、1.2umの半分だから20kHzの倍の40kHzで約-4dB、20kHzで-1dB弱。

#これだけ書くとまた誤解するやつが必ずいるから念のため付け加えると、
#再生時の損失はギャップ損失だけじゃないから、総合で-4dBになる周波数は40kHzより遥かに低い。

ヘッドは使えば削れるのだから、少しくらい削れてもギャップが広くならないように必ずマージンがとってある。
だからしばらくの間は、削れても新品時のギャップを維持する。
編磨耗してギャップ部分とテープ間に隙間が出来るようになると、いわゆる隙間損失が増える。
編磨耗が原因で隙間損失が増えた場合、マージン内でラッピングすればその分は回復できる。
そしてマージンを使い切ってしまうと、削れたらギャップが広がるようになり、そこが再生ヘッドの寿命。

ナカミチの場合、ヘッドの編磨耗が少ないとの事だ。これはパッドリフターがあるなどの理由からだと思われる。
編磨耗が殆ど無いので隙間損失が問題にならず、超高域再生レベルが下がったときには
既にマージン分を使い切ってしまっている事が多いそうだ。
新品時の0.6umの時20kHzで-1dB、これが1.2umになると20kHzで-4dB、その差-3dB、
そのあたりで寿命なのだろう。

長文済まんね。