>>640
±2電源・全段直結 OCL により低域の周波数特性が広がったが、
それ以外にもメリットがあった。
低域の安定度が上がり、レコードの反りによってウーハーがフラフラ動かなくなった。
また NFB を安定に多量にかけられるようになり歪が減少した。
結合コンデンサや出力コンデンサに用いられていた電解コンデンサを
信号経路から排除することで経年変化や音質が改善された。

その後、さらに入力コンデンサや帰還回路の直流カットのコンデンサも排除し、
直流まで利得が一定の純 DC アンプに「進化」した。
当初は低域の位相特性が良いと宣伝されたが、割とどうでもいいことがわかり、
また出力の直流電位が温度や経年でドリフトする問題があったため、
DC サーボなどと呼ばれる直流 NFB により直流利得0に「退化」したアンプが多くなった。
ただし±2電源・全段直結 OCL 時代の回路に戻ったわけではない。