【Q】高校受験のあとから、息子が父親に反抗するように。今では、些細なことで口論に。
親子が仲良くする方法はないでしょうか? また、蛭子さんは父親に反抗していたのでしょうか?
(フローラさん・49歳・岩手県・主婦)

【A】蛭子能収
「オレの父が死んだのは、高校生のとき……あれ中学校……、いや小学校だったかな……。よく覚えていませんね。
遠洋漁業の漁師だったから、1カ月半は船に乗っていて、4,5日は家にいるという繰り返し。
ほとんどいませんでしたからね。恐かったとか、やさしかったとかの思い出は、ほとんどありません。

オレの右手の小指に傷があるんですが、これは、小学校のときの夏休みに、父と釣りに行ったときにできたものです。
釣りといっても「はえ縄」という方法で、長くて太い縄に、何百本も細い糸がぶらさがっていて、そこに針がついているんです。
そのはえ縄を海に流していたら、一本の針が、俺の小指に刺さってしまって。
「いたい!」と叫ぶと同時に、海にスゴイ勢いで、どんどん引き込まれていきそうになったんです。

そのとき、父親が、バーンと包丁で細い糸を切ったんですよね。
あれだけ緊迫した状況だったら、普通は、太い縄を切ると思うんです。
でも、父はそれを切ったら、海に流した「はえ縄」がなくなってしまうと一瞬で判断して、細い糸を切ったんですよね。
それだったら、糸1本損するだけですから。いや〜、頭いいなと今でも思います。