0162考える名無しさん
2017/08/27(日) 17:33:34.900では、哲学の対象はどうでしょうか。
「存在」といったものを表象することは可能でしょうか。
そんなことをしようとすれば、眩暈(めまい)に襲われるのではないでしょうか。[略]
たしかに、存在者であれば、それはなにかあるものであり、
机であったり椅子であったり、樹木、天、物体、言葉、行為であったりします。
たしかに、こうした存在者なら思い浮かべることができますが、
しかし存在を思い浮かべるなんてことができるでしょうか。
というのも、存在などというものは無のように思われるからであり、
しかもほかならぬヘーゲルが「存在と無は同一である」などと言っているからです。
となれば、存在についての学である哲学は、無についての学だということになります。”
― ハイデガー 『現象学の根本問題』 木田訳 (2010)