>>137
>中身ってなに?

 とりあえずは我々の生の実感に沿って喋っている
思想でないとね。例えば一人の人間にとって、
誰に指図されたわけでもないのに好きになれないもの
、または何故か分からないが好きなもの、
が何故かある。
 内面世界には限度がついてまわる。また、
内省すれば、その内面世界の形や色はいつどのように
形成されていったのかも分かる。分かったからといって
変更できるわけでもない。さほどに人間とは予め
決定された内面世界を携え生きている。これが
生のリアリティてやつ。また人間の不自由さってやつ。
デリダはそういった生の根源をフィクションとして
扱う。その大胆さが新鮮でもあったのだろう。
デリダの登場時は。
しかし、デリダ自身がそのリアリティのなさや
軽はずみさに気付き、展開しなくなった。

 そういったところが中身がないって言えるわけさ。
文章が華麗なだけ。人間を芯から捉えきれては
いなかった。

 デリダの思想で人間を語り得る?そんな人は
いないしこれからもでない。大学の教養人のまあ
オモチャみたいなものだったのよ。本当はね。