マルクス主義とキリスト教はそんなに単純に割り切れる関係ではない。

マルクスに先行する共産主義のモデルの1つは聖書のイザヤ書に描かれた天国像だし。
マルクス自身もヘーゲル・フォイエルバッハ・ダーウィンのキリスト教批判を受容する過程で、キリスト教の影響を間接的に受けている。
(共産主義はキリスト教の異端という評価すらある)

資本論出版後も、マルクス主義者とキリスト教界隈との相互批判を通じて、聖書解釈にマルクス主義思想が混入している。
近年の南米の社会主義革命の指導層の1つは、「解放の神学」と呼ばれるマルクス主義の影響を激しく受けたキリスト教思想だった。