苦しみは我にこだわるところに生まれます。
だから無我を目指す。それを空といいます。

では、いかに空に達するか。
慈悲によってです。

慈悲とは、より知らない人へ、より多くを与える、
そして与えることに感謝することです。
より、というのは相対的なもので、いままでより、だから誰にでもすぐに始められます。

大切なことは、慈悲と弱者救済は全く違います。
与えるものは貨幣価値があるものだけに限りません。
笑顔であり、挨拶であり、思いやりでもよい。
与えたからと威張ったり、
相手に返礼を求めるのは、我への固執になり、慈悲ではありません。
だから与えたときこそ感謝することが大切です。

このような慈悲の実践を積み重ねることで、やがて少しずつ我から離れて空に近ずき、最後には悟りを得ることができます。