石炭ガス化複合発電(せきたんガスかふくごうはつでん)
(Integrated coal Gasification Combined Cycle, IGCC)とは、
石炭をガス化して利用する発電方式。ガス化方式によって酸素吹きと空気吹きの2方式がある。

コンバインドサイクル発電(ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせ発電する方法)を使うことで、
従来の石炭火力発電より高い熱効率で発電することが出来る。
具体的には、1,400℃〜1,500℃級IGCC商用機の場合、従来の超臨界圧石炭火力発電(SC)や
超々臨界圧石炭火力発電(USC)等の石炭(微粉炭)火力発電よりも高く、
将来の先進超々臨界圧石炭火力発電(A-USC)と同等の、
送電端で低位発熱量基準48〜50%程度の熱効率での発電が可能となる。
これにより従来の石炭火力より20%少ない(石油火力とほぼ同等)CO2排出量で
石炭発電が可能となり、LNGコンバインドサイクル発電と同等のSOx・NOx・煤塵排出量で
発電が可能となる。また従来の石炭火力発電では使うことが出来なかった低品位炭が利用できるため、
燃料費のコスト削減や燃料調達先の多様化によるエネルギーセキュリティの向上が期待できる[1]。