フランスの首都パリでメーデー(May Day)の1日、エマニュエル・マクロン大統領の
公共部門改革に抗議するデモ行進の最中に、覆面姿の若者らがマクドナルド店舗や
車両に放火するなどして暴徒化し、200人近くが逮捕された。
同国では毎年5月1日、労働組合が主催して労働者の権利を訴える伝統のデモ行進が行われる。

警察によると、黒い上着にマスクを着用した約1200人がデモに合流。「パリよ立ち上がれ」
「皆が警察を嫌っている」などと叫んだ。デモ隊の一部は、行進の阻止を試みた後、
市中心部の東側にあるマクドナルドの店舗を破壊して放火。さらに自動車販売店の複数の
車や、ショベルカー、バイクにも火をつけた。

警察は、催涙ガスや放水銃でこれに応じた。警察によると、逮捕者は約200人に上った。
うち3人は違法な武器を所持していたという。フランスではマクロン大統領の公共部門改革
をめぐって緊張が高まっている。さらに同国西部では先月、警察と反資本主義者らの
激しい衝突も発生。メーデーの暴動は、パリでここ数か月起きた中で最悪の騒乱となった。