イデオロギーは頑(かたく)な(片曲)だ。
しかし、その「かたくなさ」を矯正することになるのは、
ポリコレという自らの正しさを確信した別の「かたくなさ」ではない。
イデオロギーが暗黙の前提としている基礎を問い直すこと、つまり、
哲学することこそが、かたくななイデオロギーに柔軟性を与えるのである。
イデオロギーは、それがイデオロギーでありつづける限り、片曲(かたくな)
であることは変わらないものの、哲学によってもたらされる柔軟性によって
状況に適応するように曲用が可能になるのである。