ウェーバーは制度学派を代表して限界効用学派のメンガーと論争をした
限界効用学派が勝ったことになっているが果たしてそうか?

《…経済学史上まれにみる、「方法論争」の名でよばれる感情的な論争がおこった。シュモラー
はメンガーを無視したけれど、実質的にはこの論争はメンガーの方に歩があったといわねば
ならないものだった。歴史学派にとってのこの不名誉は誰かがすすがなくてはならなかったが、
その役を買って出たのがウェーバーだったのである。》後述河出書房新社出口解説

以下、ウェーバー客観性論文1904より、メンガーへの嫌み
(メンガーは限界効用の提唱者でドイツ歴史学派を批判した。客観性論文はメンガーへの反論。)

 《「限界効用理論」もまた、「限界効用の法則」にしたがうというわけである。──》
(ワイド版 世界の大思想U-12 ウェーバー 政治・社会論集  二〇一三年 河出書房新社)


ただし、限界効用の肝は多様性が大事という結論である。この認識を忘れると危機の増大に
気づかなくなる。

「われわれの欲求は、量よりはむしろ多様性を目ざすことは明瞭である」シーニョア
(ジェボンズ経済学の理論41頁より孫引き)
An Outline of the Science of Political Economy - 133 ページ
Nassau William Senior - 1836 -
It is obvious, however, that our desires do not aim so much at quantity as at diversity. Not only are there limits ...
Senior
シーニョア 経済学概説 1836

マルクスで言うなら価値形態論を経済学批判の認識まで遡行させる必要がある。