生きものの「共生の原理」を理解しているのだろうか。
「共生の原理」とは、別々の主体が同じ目標を設定して、
その目標の実現のために協働することではない。そうではなく、
何かが勝手に絡みついてきて、自らの動きが妨げられることになったなら、
そのように絡みついてきたものを、そのようにして動きを妨げる作用をするもの
として自らの目的のために利用することである。そのことにより、
それまでは自身には備わっていなかった、絡みついて動きを妨げる機能を
「自身の能力」として利用できることになる。そのようにして利用の仕合が
成立し、「自身の能力」が発展的に変化していくことが「共生の原理」である。