【ずるい男と超能力者】
吉岡は、神などいないと思っていた。信仰とは何か怪しい、そう思っていた。
吉岡は奇跡も信じていなかった。吉岡は夏の日差しを受け、水分が欲しくなっていた。
吉岡は自動販売機の辺りまで歩いて行った。小銭を入れた、そのときだった。
後ろから何者かに声をかけられた。「今から超能力を披露しましょう」
吉岡「超能力なんてないさ」そう平然と言った。そして吉岡は自販機ボタンを押そうとした、そのときだった。
ガタンゴトン、と音が鳴ると同時に、いろはすとコーラが落ちてきた。
「超能力をかけたのです。信じましたか?」
吉岡「ほう。俺は120円しか入れてないのに、二つも出てくるのか」
「どうですか。私の賭けは」
吉岡は内心驚いていた。超能力があるのなら、俺のおじいちゃんの病気も治してほしい、そう思った。 吉岡「超能力ってあるのか。じゃあもう一度……」
「もう一度ジュースを出して見せましょう」
するとバナナジュースとアップルジュースが自販機から落ちてきた。
吉岡「まさに奇跡だ。でも本来はあくしつきわまりない」
「よく悪質極まりないとありますね、説明できますか?」
吉岡「お金を投入してないのに手に入れるから常識じゃない」
「大丈夫。私はバレませんから」
そのとき、東浩紀が顔を出した。
東浩紀「見てましたよ」
吉岡「どう思う?」
東浩紀「何ともパラドックスですね。奇跡を起こすけど、悪質というのは」
「あなたにもジュース、あげましょう」すると両手にオレンジジュースを召喚した。
東浩紀「凄い……。」 東浩紀「あの、これさ……超能力と関係しているからこのような奇跡を招いたということを言った?」
東浩紀「もしかしたら・・(周りの空気を確認)」
石戸諭「それに近い」
三浦瑠麗「ほぼそれに近い」
夏野「まあまあまあまあ」
東浩紀「これは た、い、へ、ん な 発言ですよねぇええ(上擦った声で)」
夏野「そういうことがあるとすれば、という言い方はしてた」
三浦瑠麗「一応保険はかけてらした」
東浩紀「でもね、向こうから言ってるしね。ちょっとこれ大変なことだなぁ」 「あなたは私を信じますか?」
東浩紀「信じますよ」
吉岡「私は超能力なんて信じていなかったが、君には完敗だ」
「嬉しいですねえ」
東浩紀「何でもドラえもんのように出せるんだったら認めてやる」
「何でも出せますよ」
吉岡はおじいちゃんのことを話した。 吉岡「私のおじいちゃんは、糖尿病になってしまった」
「治してみましょう」
吉岡「自宅にいる」
「瞬間移動します」
吉岡と何者かは、吉岡の自宅に瞬間移動した。
(吉岡の)おじいちゃん「君は初めてだな」
吉岡「糖尿病治せるか」
「治します」そう言うと、おじいちゃんの容態は良くなった。 おじいちゃん「治してくれてありがとう」
「どういたしまして」
吉岡「ありがとう。助かった」
「いえいえ」
おじいちゃん「わしゃ感謝するよ」するとおじいちゃんは泣き始めた。
吉岡「号泣か……」
「良かったですね」
おじいちゃん「うぅ……」 吉岡「今から東京タワーに行きたい」
「誰と」
おじいちゃん「わしが死ぬ前に孫と行きたい」
吉岡「おじいちゃんと行きたい」
「東京タワーに因縁を感じます」
おじいちゃん「実は吉岡巡査部長は東京タワーで産まれた」
吉岡巡査部長「そう、だから因縁がある」
「その時の写真を紹介するため、写真を召喚したいのですが」
巡査部長「いいぞ」
おじいちゃん「構わん」 すると彼は古い写真を召喚した。
「観てください」
巡査部長「初めてだな、この写真を見るのは」
おじいちゃん「孫が産まれた日の写真じゃ」
「勉強になります」
巡査部長「これがオレか」
おじいちゃん「輝二の写真が見れて嬉しい」
巡査部長「オレ、輝二っていうんだ」
「てるじ、ですね」 おじいちゃん「では奇跡を」
吉岡「東京タワーで」
「東京タワーへ」
すると東京タワーに三人が瞬間移動した。
おじいちゃん「見晴らしがいい」
巡査部長「すげーな。」
「これくらい簡単」 おじいちゃん「東京タワーで死にたい」
吉岡「老衰死か」
「すぐ死にたいようですね」
おじいちゃん「人生辞められるのはいいいと聞く」
吉岡「じゃあな、おじいちゃん」
「今終わります」
おじいちゃん「さようなら」
吉岡「遺産は親父が」
するとおじいちゃんは死んだ。
「親父を呼んできてなかったですね」 すると親父が遺産はおまえにもやるぞ、とテレパシーしてきた。
吉岡「親父、たすかる」
「大丈夫です。遺産はもらえますよ」する親父が瞬間移動してきた。
吉岡の親父「巡査部長よ。遺産の1/4は相続できるぞ」
吉岡「私が孫ですから、少ないでしょうね」
「よく知ってますね。遺産相続だけど」
親父「ほう。君は初めてだね」
「吉岡巡査部長の知り合いです。よろしくお願いします」
親父「なんだか凄そうな方だ」
吉岡「凄いのなんの、ねえ」
「私だけが魔法を使えるわけではありません。時空間に関する立法制定会が開かれるようです」
親父「時空間?時間を止められるってやつだな」 吉岡「どういう催しが開かれるのだろう」
「時間を止められる魔術師が、こぞって参加なされます。
時間を止めることが許される場合はどのような場合か、審議されるのです」
親父「時間を止めまくったらアクシデントが起こるから、だよな」
吉岡「ほう。魔術師にもルールがかせられる、ということだ」
「二人の解釈はそれで合っています。時間をコントロールしていい魔術師とそうでない魔術師に分けられる、そんな意見も聞いております」
親父「それで私は関係あるのか?」
吉岡「俺はぜひ議論しているところを見てみたいが」
「時間を操れる者のみの参加ではなく、裁判のように傍聴席も設けられています」
親父「私も息子と一緒に行ってみたい、いいか?」
吉岡「親父もお願いしたいな」
「それを待っていました。ぜひ参加させていただきましょう」 親父と吉岡「今からか?」
「あともう5分後に時空間に関する立法制定会が開かれます。
時間に遅れないよう、今から席を確保しておきますか」
親父と吉岡「今行く気がする」
親父と吉岡は瞬間移動した。彼も含めて3人で席を確保したい、そう思った。
議長「その席が二人にはいいだろう。どうぞ座ってください」
親父「この議長は短髪だが、優しくていい人だ」
吉岡「40代をこえて、出世したんだろうけど」
「議長さま、ありがとうございます。席を確保できてよかったです」
ユフラン議長「それは良かった。君は今日、意見交換や主張はするのかね?」
「まず何が問題かが重要です。時間を巻き戻すことでニーチェの永劫回帰が恣意的にされる可能性の問題です」
ユフラン議長「立派な意見だ。その恣意的可能性の問題をクリアすればよい、そのための意見交換だ」 「そうなんです。それをクリアするために、時間に関する法案を語るしかないのではないでしょうか」
ユフラン議長「そうだろう。時間に関する立法を立てる、そのための議会なのだ」
カマフラ「遠くからお話を聞かせていただきました。ユフラン議長の意見も、彼の意見も、参考になるかと」
ユフラン議長「カマフラは議論に参加するのかね……魔術師だな」
カマフラ「ええ。私も参加させていただきます……。魔術師であります。何が大事か、言ってよいですか?」
「ここから議会を開催したいと思います。まずはじめにカマフラさんの意見をどうぞ」彼は司会を担当した。
カマフラ「現段階で、魔術師が多いため、多くの魔術師が時間を操る可能性が懸念されてきました。
また魔術師は、魔術師の命を狙う可能性も懸念されてきました。
そして、魔術師が自然災害のような強力な攻撃をすることができることも、懸念されてきました」
ユフラン議長「その三つが大事な点だな。これに異議があるものはいるか」
親父「異議なし」
吉岡「異議ありません」 カマフラ「もはや魔術師は必要ないと言ってよいほどです。時空間を恣意的に操った者は、2名確認されています。
どちらもホストクラブで働いています。一例ですが、シャンパンを飲んだすぐに、10秒前に戻ってまたシャンパンを飲む、という行為です。極めて遺憾です。」
「それはよくない魔術師ですね。注意喚起した方がよいでしょう」
ユフラン議長「シャンパンを大量に飲むこの行為、魔術師失格の号令を出す、どうかね?」
親父「魔術師じゃなくするということですか」
ユフラン議長「はい、その通りです」
親父「では、それに賛成します」
吉岡「私も賛成です」
ホストA「すみませんでした。魔術師を辞めて活動します」
ホストB「私も同意見です」
カマフラ「ホストたちは魔術師失格となります。これで一歩精進した感があります」 ユフラン議長「魔術師失格、ホストクラブ2名を追加。これで事案解決」
「それでokです。カマフラさん、次の事案をお願い致します」
カマフラ「では次の事案です。時間を止めて、テストの途中に生徒の答案用紙を覗く行為です。これは6名確認されています。少々遺憾だと思います」
「テストの答案用紙を覗かないように、勉強をしっかりさせるか、注意喚起するとかはどうでしょうか」
ユフラン議長「答案用紙を覗いたり、敢えてゆっくり時間をかけて用紙に書いたり、様々なトラブルがあります」
親父「携帯電話で時間を止めて、調べながら答案用紙に書くことも懸念されます」
吉岡「ふつうは携帯電話で調べながら答案用紙に書くことは許されませんね」
カマフラ「彼ら6名には注意喚起・警告でよいでしょうか。重大な処罰に課されるほどではありません」
ユフラン議長「注意喚起・警告のみの対峙でよいと賛同しておきます」
「私も注意喚起・警告でよいと賛同します」
親父「おなじく」
吉岡「私もおなじく」 ユフラン議長「注意喚起・警告発令、6名を追加。これで事案解決」
「それでokです。カマフラさん、次の事案をお願い致します」
カマフラ「さきほど魔術師は必要ない、と言いたかったのですが、魔術師の中に魔術師の命を狙うことはあり得ます。魔術師暗殺を謀った者は、9名いらっしゃいます。
また、魔術師ではなく、一般市民の命を狙ったものは12名いらっしゃいます。」
「人殺しの魔術師を減らすべきでしょう。そもそも魔法で殺したんですよね」
ユフラン議長「魔術師を狙ったり人殺しを狙ったりする魔術師数十名は処罰を下すと視た」
親父「もちろん魔法で殺したのだろう。台風を起こす魔術師も迷惑です」
吉岡「魔法で瞬間移動のさいに東京湾に行かせる事件もありました」
カマフラ「凶悪な魔術師の話では、千本ナイフでブラックマジシャンのような魔法を仕掛けた例があります」
ユフラン議長「瞬間移動でまずい場所に行かせるのは遺憾だ」
「私も魔法で台風が起きるのが遺憾です」
ユフラン議長「さきほどの魔術師はすべて処罰します、よろしいですか」
親父「OKです」
吉岡「それでいいです」 ユフラン議長「義務的処罰、殺害した魔術師のすべてを追加、これで事案解決」
「それでokです。カマフラさん、次の事案をお願い致します」
カマフラ「では次の事案です。魔術師の中にお金を偽造している者がいます。
これは極めて遺憾です。お金を偽造して、コンビニなどで使用している者も18名確認されています。」
「逮捕した方がいいですね。偽造は犯罪ですよ」
ユフラン議長「すぐ身柄を確保して留置所に転送する、と視た」
親父「お金儲けのために偽造するのはいけない。これは法律で定められている」
吉岡「法律違反だから捕まる」
ユフラン議長「すぐに身柄を確保する、そのために警察官を動かす、これでいいか」
親父「いいです」
吉岡「それでいいです」 >>15
アマラ、ユマラ『意義あり。』
ユフラン議長「誰だ貴様らは!時間を巻き戻したな!」
アマラ、ユマラ『異議を申し立る。』
ユフラン議長「よい、では時間が押してるので決をとります。」
アマラ、ユマラ『匿名で公正を期すために挙手ではなく投票でお願いする。』
ユフラン議長「ではそのように。」
ユフラン議長「…何をしている、早く進め!」
アマラ、ユマラ『牛歩戦術だ。どうやら、急いで法案を通そうと画策している勢力がいるようなのでな、時間に干渉してきてもこれで防げるのだ。』
親父「なんか分からんがすごいのこれ?」
カマフラ「クッ、卑劣な!」 カマフラ「何もたもたしている?」
アマラ、ユマラ「気にせずにどうぞ」
ユフラン議長「決議案が出た。」
ユフラン議長「偽造した魔術師に警察をはこぶ、魔術師18名を追加、これで事案解決」
「それでokです。カマフラさん次の事案をお願いします」 アマラ、ユマラ『何を急いているのだ?』
ユフラン議長「議題が山積みなのだ、当然だろう」
アマラ、ユマラ『制定会が終わったらどうするのだ?』
ユフラン議長「何を唐突に?無駄口はやめてもらいたい」
アマラ、ユマラ『実は今晩を視てきたのだよ、君らは全員でノーパンダンサーに囲まれて女体盛りを満喫していたぞ!今も終わってからのことばかり考えているのだろう』
カマフラ「その未来は今訂正すればいいだけだ」
アマラ、ユマラ『フム。ではこうしよう、パチン』
ユフラン議長「貴様、また時間を巻き戻したな!…なんだ彼女らは?」
アマラ、ユマラ『なに、この場で酒を好きなだけ飲んで精を発散してもらうだけだ。これで今晩税金を使う気も無くなるだろう』
吉岡「約束が違う!今夜を楽しみにしてるんだぞ!」 カマフラ「時間を巻き戻して、宴会のような今とは違う展開にしよう」
ユフラン議長「私が責任を持って時間を2時間前に戻そう」
パチンッ 時間が戻る
ユフラン議長「さあ戻った。アマラとユマラをどうにかしよう」
親父「計画的にいこう」
吉岡「アマラは盲目だ。そういうやつにかぎって聴覚がいい」
アマラ「よく分析したな」 吉岡「それだけじゃない、アマラとユマラは双子同士だ」
アマラ、ユマラ「な、なぜ知っている……?」
吉岡「私には見る目がある」
親父「ユマラは時を戻す達人だ。吉岡、気をつけろ!」
吉岡「分かった。ユフラン議長にも応援をかけよ」
カマフラ「ユフラン議長、アマラ双子を確保する指示を!」
ユフラン議長「彼女ら2名を確保する。確保魔法!!」
するとアマラとユマラは両手を拘束された。
アマラ「私は宴会にしようと思っただけだ」
ユマラ「私もおなじ」
親父「だが、議会の邪魔になったのもまた事実」
アマラ双子はどこかへ連れて行かれた。
「それでokです。」 カマフラ「惨めな双子よ……」カマフラは涙ぐんだ。
アマラ「誰か助けを」
ユマラ「私は自殺する。アマラに一念を」
ユマラは助かる風をアマラに込めて自殺した。
アマラ「ユマラーー!!」 吉岡「ユ、ユマラさん!!」
親父「じ、自殺とは……」
「アマラが泣いている……」
ユフラン議長「残されたアマラは……」 アマラ「ユマラ……」
カマフラ「お前はユマラの分も生きよ」
吉岡「それがいい」
親父「大丈夫。アマラは大丈夫」
「無事暮らしていくだろう」
ユフラン議長「泣くだけ泣いたら、明日があるさ」 カマフラ「ポイントカードのチャージを不正に貯める犯罪が流行っています。当の魔術師は6名確認されています。これは極めて遺憾です。」
「不正チャージは犯罪に値する。よって彼らは逮捕しましょう」
ユフラン議長「逮捕に値するだろう。注意喚起もしよう」
親父「注意喚起も大切だ」
吉岡「逮捕だな……」
ユフラン議長「では魔術師ら6名を警察に呼ぶ」
親父「それでいいです」
吉岡「それでお願いします」 その夜議長達は夢を見た
天国のユマラ「あーそうそう、宴会費とコンパニオン代は未来の議員報酬から引いておいた。ツケは払ってもらうよ。」
アマラ「(まさか僕達の時空移動を悪禁で止めてその間に自分たちの都合のいい世界に固定するとはね。運営コワイ)」 カマフラ「宝くじの当選目当てで時間を戻す例がありました。該当者7名が確認されています。これは極めて遺憾です」
ユフラン議長「注意喚起だな」
「二度と魔法が使えないようにしませんか」
吉岡「魔法封じというものがありますが」
親父「魔法封じか。それは裁判長の切り札」
ゴーマ裁判長「魔法封じを行う」 「魔法禁断という技」
ゴーマ裁判長「魔法禁断!!」
すると該当者はみな魔法を封じられた。
ユフラン議長「凄まじい……」
カマフラ「魔法封じか」
親父「強いな」 吉岡「魔法禁断!?どっかで聞いたことあるぜ……」
アマラ「私は魔法が使えるが、どうしたものか」
「アマラ……魔法禁断の術は凄いな。裁判長を見直したぜ」
ゴーマ裁判長「ほっほっほ。これで魔法は封じたはず」
ユフラン議長「カマフラ、次の事案を頼む」
カマフラ「カードゲームを販売している店舗でカードのパックを買い、弱いカードが出ては、強いカード目当てに時間を戻す例が18名、そして46件確認されています」
「注意喚起ですね」
吉岡「注意喚起だが、どこにいるのか解るか」
親父「超能力者だったら居場所を特定できる」
ユフラン議長「それは私でもそうだ。もう18名の顔は確認した」
「ユフラン議長が注意喚起するんですね」
ユフラン議長「もちろん。18名一斉に告ぐ」
ユフラン議長「パック買いを時間を戻して行うのは、やめなさい」
少年「ごめんなさい。もうしません」
18名の魔術師はもう時間を戻さなくなった。 「ユフラン議長!!大変です!!」
ユフラン議長「どうした。何があった?」
ゴーマ裁判長「まずい、議会周辺が燃えている」
「火災が発生しました。緊急警報も遮断され、インターネット、あるいは携帯電話も使用できないとのことです」
だが吉岡は微動だにしなかった。父親はすでに何者かに殺されていた。
吉岡「親父、死んでしまった……。だが俺は強いんだ!」
ユフラン議長「そうだ!吉岡!魔法を見せてみよ!お前に魔術の術を託した!」
「吉岡が魔法?ユフラン議長のおかげで?」
アサシン「吉岡の親父の命は奪った。その時と同じナイトショットをぶちかますぞ」
ゴーマ裁判長「そうはいかない。マッハ破裂波動!!」
アサシンに攻撃が直撃した。アサシン「グフッ」
アサシン「ひ、ひぃぃぃ、に、逃げるしかねぇ……」
ユフラン議長「ホーリーバースト!!」
アサシンは倒れた。 「ユフラン議長、ゴーマ裁判長、大事なお話があります。よく聞いてください。
アサシンは絶命しましたが、アサシンの部下も今回の事件と深く関わっております。
アサシンの部下の団長、すなわちデューク団長はスケールのでかい魔術師であります。
デューク団長は水吹雪やウォーターバースト、そして氷地獄を起こせる水の魔術師です。
勢力が極めて強い集団です。一歩間違えば死に至る可能性すらあります。
肝心なダメージは、マッハ系統の魔術では少ないと思われます。
つまりやわな魔術は効かないということです。それでは健闘を祈ります。」
ユフラン議長「アサシン、起きろ!どこにお前らの部下がいるというのだ」
アサシン「……」
ゴーマ裁判長「アサシンは絶命した。そいつは何も語らない」
吉岡「俺の魔術の出番はなかったか。でもデューク団長の相手になるぜ」
デューク団長「ほほほ。一階は燃えている。二階に火がいくのは時間の問題」
デューク団長は隠れていたため、誰にも見られない自信があった。
ユフラン議長「どこにいるんだ。すぐ火をつけて隠れやがって」
ゴーマ裁判長「魔法術を勉強しなくては……」
吉岡「魔法術とは、魔法や魔術を織り交ぜた上級業だ」 「魔法術は、カレン、レオン、そしてゴメスという偉大な魔術師が大量に発明しております。
水の魔法術では、ウォールパニッシュやブリザードムーン、そして氷結界などがあります。
火の魔法術では、ファイアーエンブレム、ブーストムーン、そしてロックバーンなどがあります。
ゴーマ裁判長。火の魔法術では水の魔術師に勝つのは困難かと思われます。
蛇足ですが水には水の魔法術がいいという理屈も支持されていません。
デューク団長は水使いの魔術師ですが、氷の炎だったら肝心なダメージが与えられるはずです。
氷の炎を勉強してください。また、サンダーフォースもオススメします。」
ゴーマ裁判長「氷の炎を覚えるとしよう。カマフラよ、魔法書を運んでくれ」
カマフラ「わかりました。あらゆる魔法書を読んでみたかったんです」
ユフラン議長「私も勉強しようではないか」 吉岡「カマフラ、俺も勉強したい」
カマフラ「魔法を使わず魔法術から始めるのですか」
「吉岡はでかいことをやる」
ゴーマ裁判長「親父が亡くなって復讐に走る典型がこれだ」
ユフラン議長「吉岡の親父の分も私は力を尽くす」
「吉岡にはバーニングソードを持たせるというのはいかがでしょう。
魔法術が難しいならその剣が活躍するはずです。」
吉岡「肩っぱなしから読んでみたが、闇系統のソウルバーンが書いてあった。身につけたい魔術だ」 カマフラ「吉岡、バーニングソードはどうだ」
カマフラはバーニングソードを吉岡の前に現した。
吉岡「強そうなソードだ。ぜひ使ってみたい」
カマフラ「それは光栄」
ユフラン議長「闇の魔術は使う者を左右する。危険だぞ」
ゴーマ裁判長「氷の炎は覚えた……よし……」
「時間を戻されては勝負は振り出しに戻ります。相手に時空間を操れる者があないといいのですが……」 カマフラ「時空間を操る能力は、デューク団長は持っていない」
「そうです。部下も持っているとは限りません。大丈夫でしょう」
ユフラン議長「そんな楽観視していいのか」
吉岡「誰か一人ても時空間を操れたらまずいぞ」
ゴーマ裁判長「時空間を操る者は、いないと私は思う」 そうかもしれない、とカマフラは楽観視した。アサシンを倒したのに相手は時間を戻していない、いや戻せないのだ。
カマフラ「バーニングソードの切れ味、見てみたい」
吉岡「この剣は上手く使いこなせる自信がある」
ユフラン議長「私も氷の炎を読んでいる」
ゴーマ裁判長「サンダーフォースを覚えるとしよう」 「先ほど述べた業の他に、バイアスフォース、オデッセイ、ハルマゲドン、ジェノサイドブレイク、ヴァンヴァンブレイクなどがあります。
ヴァンヴァンブレイクはデューク団長の闇の魔術でもあります。
業としては優秀な業で、デューク団長にとっては使いやすいと言えます。
ヴァンヴァンブレイクに対してヴァンヴァンブレイクを使うと相殺する可能性があります。
ダークファイアーに対してヴァンヴァンブレイクをこれも相殺する可能性があります。
業を使う際に相殺する可能性も考えて闘いたいものです。おそらくデューク団長は部下が6名いると思っています。
6名のうち4名は普通の敵だと思ってください。
さあ勉強に戻りましょう」
ユフラン議長「氷の炎、わかってきた」
カマフラ「命の水という回復魔法を使えるんだが」
ユフラン議長「それはピンチのときだな」
ゴーマ裁判長「サンダーフォース、わかってきた」 吉岡「氷の炎、俺も使いたい」
カマフラ「バーニングソードに氷の炎か」
ユフラン議長は林に入って行った。そして周囲の木に向かって業をかけた。
ユフラン議長「氷の炎!!」
木たちは燃え盛った。何本か倒れた木がそこにはあった。
ゴーマ裁判長「ふむ。練習か」
「練習にしても強力ですね」 ゴーマ裁判長「氷の炎の攻撃範囲、思ったより狭くないか」
ユフラン議長「練習は本番のように、本番は練習のように、って言いますけど、これじゃ弱いですか」
吉岡も林の中へ入って行った。
吉岡「バーニング!!」
林が次々へと倒れ始めた。火で燃えている箇所もある。
カマフラ「吉岡、たのんだぞ」
「ユフラン議長、氷の炎を覚えても本調子ではないですね。ゴーマ裁判長が氷の炎を使って良かったらゴーマ裁判長が使うようにしましょう」 ゴーマ裁判長「私も林で業を使いたい」
ゴーマ裁判長は林に入って行った。
ゴーマ裁判長「氷の炎!!」
林たちが燃え盛り火事が起きた。半径25メートルも火がつたわった。
ユフラン議長「ゴーマ裁判長、さすがです」
カマフラ「氷結界も上手いに違いない」
吉岡「バーニング!!」
半径15メートルも燃えた。ゴーマ裁判長ほどの業ではなかった。
「バーニングじゃない別の業もあるのですが、剣は剣です。魔法を使う手は考えないのでしょうか」
吉岡「考えてみたい」 ゴーマ裁判長「ユフラン議長の身に何かあるか」
ユフラン議長「体力がないだけです」
カマフラ「氷の炎でデュークを倒しましょう」
吉岡「それがいい。敵は打つ」
「デューク団長率いる闇属性集団に攻め込みましょう。吉岡は同じ氷の炎を使えますね?」
そのときデューク団長たちの集団がギリシャに現れた。瞬間移動で部下含む7名が移動した。
コンピューターが火災を鎮火してくれていた。おかげで助かったのが不幸中の幸いだ。 「デュークの集団はどこに行ったか、調べてみます。
サーチスペース!!
(Data)図書館Aを廻りギリシャへ瞬間移動……」
カマフラ「ま、まずい。図書館Aが燃やされてる……?」
「図書館が燃えています。おそらくデューク団長たちの仕業かと」
ユフラン議長「今はギリシャどころじゃない。図書館を救うことが先決」
ゴーマ裁判長「瞬間移動するとしよう」
ゴーマ裁判長とユフラン議長は、図書館に瞬間移動した。
ゴーマ裁判長「ウォータームーン!!」 ゴーマ裁判長「一階のトイレは鎮火したな」
ユリウス「図書館の係員です。図書館の皆さんを助けてください。ゴーマ様、ユフラン様、よろしくお願いします」
ユフラン議長は図書館にいた人々を瞬間移動させようとしていた。
そしてそれを行動に移した。
人々は救われた様子で、ユフラン議長に感謝した。
吉岡「ユフラン議長、よく魔法が使えますな」
「ユフラン議長、助かりました。好成績です。調子いいですか」
カマフラ「図書館を鎮火すると知っていればいいのだ。な、そうだろ」 ユフラン議長「ウォールドレッシングとかさ」
吉岡「ユフラン議長とかいいだろ、という意味です」
「ユフランは、ウォールドレッシングいい、という意味です」
カマフラ「鎮火する鎮火する鎮火する」
ゴーマ裁判長「カマフラ、何をしている」
カマフラ「自分で言って気付くだ」
ゴーマ裁判長「空念仏にならないようにな」
一階のトイレと廊下は鎮火したようだった。 カマフラ「鎮火する鎮火する鎮火する……気付かない、どうすればよい、空念仏になってはまずい」
「空念仏か。カマフラ、らしくないぞ」
ユリウス「鎮火すると思ってください。」
ユフラン議長「ウォールドレッシング」
ユフラン議長は二階を火から守ろうとしていた。
ゴーマ裁判長「よくできた。素晴らしい」 カマフラ「フェイフェイフェイフェイロー」
ユリウス「鎮火という意味ですね」
吉岡「カマフラ、鎮火すると気付かせてやろうか」
するとカマフラは鎮火すると気付いた。
カマフラ「ありがとう吉岡、助かった」
カマフラ「スイスイロー」
二階の火に向かって業を放った。
ユフラン議長「私は三階を調査したい」
ゴーマ裁判長「金庫の中に魔法書が……」 ゴーマ裁判長「四階の金庫にある魔法書が燃えている……」
ユリウス「金庫の魔法書をどうにかしないと」
吉岡「魔法書複製術を覚えるとしよう」
ユフラン議長「複製術は複製できる才能が必要だ」
カマフラ「スイスイロー」
「スイスイローで鎮火ですね」
カマフラは鎮火が上手い、誰もがそう思った。 カマフラとユフラン議長のおかげで図書館は無事鎮火完了を遂げた。
コンピューターは一階のトイレと廊下ぐらいしか鎮火出来ず、課題が残った。
ユリウス「カマフラ様、ユフラン議長様、鎮火にご協力頂きありがとうございます」
「ノーレ市長から救世主とされるカマフラさんとユフラン議長に救世主賞が授かります。おめでとうございます」
ユフラン議長「光栄だ」
カマフラ「救世主賞ですか、我々が初めて」
吉岡「魔法書は三冊しか新品じゃなかった」
ゴーマ裁判長「私は複製術を覚えるぞ」 吉岡「魔法書には魔術書と魔導書がある。その中で取り分け書物複製術は主に魔術書に含まれています」
ユフラン議長「詳しいじゃないか」
「魔導書は攻防共に旧字で書かれています。また、ユフラン議長とゴーマ裁判長には守備魔法を学んで頂きます」
ゴーマ裁判長「吉岡の持ってきた魔法書が勉強になる。書物複製術は為になりました」
吉岡は、あれ、おかしいな、と思った。三冊の魔法書に書物複製術なと書かれていただろうか、と。 吉岡の持ってきた三冊の魔法書には、どうやら魔法書複製術は隅っこのほうにしか書かれていなかった。
実は吉岡の持ってきた魔法書以外の紙が何者かの魔法で書物にはさまっていた。
ということで誰かの仕業でゴーマ裁判長あてに複製術が届いたことになる。
ゴーマ裁判長「……防御魔法は学んだ……」
吉岡「ゴーマ裁判長は何者かの便りを読んでいる……」
ユフラン議長「魔聖徒からの仕業か……?」
「魔聖徒ですか、あの、魔術集団……」
魔聖徒とは、魔法を得意とする集団である。将来、有望な魔術士を輩出することを狙い、あらゆる魔術をマスターすることをも狙っている。 アマラはユマラのいない悲しみから快復していた。
アマラは魔聖徒から推薦されていた。
そしてアマラは魔聖徒から脱獄を許されたのだった。
アマラ「娑婆に出たぜ」
「アマラが脱獄したとのことです。どこかであっても覚悟しておいてください」
吉岡「盲目は治るのか」
ユフラン議長「アマラは魔聖徒から応援されている」
ゴーマ裁判長「アマラも私も魔聖徒から応援されている、ということだ」 魔神・ガマ「アマラよ、救い手をさしのべたのは、私だ、だがしかし……」
アマラ「ガマ様、それで」
魔神・ガマ「他にも君に介入した者は、まだいるじゃないか、ウヒヒ」
アマラ「ガマ様」
魔神・ガマ「バルタンだって君の守護者だろう?ウヒヒ」
アマラ「バルタン様は、どこに」
魔神・バルタン「ガマ、悪い癖だと言ってるだろう」
そしたらガマは観念した。ウヒヒなんてもう止めた。 魔神・ガマ「バルタン様、申し訳ありません」
魔神・バルタン「悪い癖は自覚してないようで」
魔神・ガマ「自覚はしております。もう悪い癖は気を付けたい所存です」
魔神・バルタン「ガマ、あまり残念に思わないように」
アマラ「バルタン様、魔聖徒とは何なのでしょう」
魔神・バルタン「魔聖徒なんてやはり知っていたのね。彼らは、強いぞ」 そのとき魔聖徒たちがひそかに会話をしていた。
レヴィト「私は魔聖徒の一人だ。アマラ、よろしく」
アマラ「レヴィト様、よろしくお願いします」
レヴィト「ガマの悪い癖、私も承知していた」
魔神・ガマ「レヴィト様、申し訳ありません……」
魔神・バルタン「申し訳ありませんの癖でもつくか」
魔神・ガマ「申し訳ありません……」
レヴィト「ガマ、新しい技はあるか」
魔神・ガマ「わかりません。申し訳ありません……」 レヴィト「何か隠しておるか!」
魔神・ガマ「ガマ旋風拳なら……」
レヴィト「それは新しくないだろう!」
魔神・ガマ「も、申し訳ありません……」
レヴィト「誰だ、こんな使えない奴を魔法式局に連れ出したのは」
魔神・バルタン「申し訳ありません。ガマを魔法式局に呼んだのは他でもない、バルタンです」
レヴィト「貴様が用無しを」 魔神・バルタン「申し訳ありません。ガマは優秀な存在だと考えておりました」
レヴィト「だがあてが外れた。貴様は誤解していたんじゃないか」
魔神・バルタン「誤解ですか。ガマだかでなくルイマも優秀な存在だと考えておりました。ルイマが優秀だというのは誤解でしょうか」
レヴィト「ルイマを呼べ」
魔神・バルタン「ルイマ パチン」
魔神・ルイマ「私に何か」
レヴィト「魔法書はどこがためになった」
ルイマ「関係あるか」 レヴィト「私は技を知りたい」
ルイマ「『魔法除去』は有名だな。相手の魔法を封じられる」
レヴィト「『魔法の矢』は打てるな」
ルイマ「『私は矢を得意としている』」
レヴィト「この前倒した相手は」
ルイマ「ドークという怪物と魔術師2名だ」
レヴィト「その勝負で受けたダメージは」
ルイマ「一回もダメージはない」
レヴィト「強いな」
ルイマ「貴方様の闘い、聞いてみたい」 レヴィト「私は9名敵を倒した。そのときの勝負で受けたダメージは三回だけだ」
ルイマ「誰にダメージを受けた」
レヴィト「あれは懐かしい。北極神というやつにライボルトとライボルを受けた。もう一人の神者はシビルウォールを私に喰らわせた」
ルイマ「ということは神を倒したと」
レヴィト「魔聖徒には神を倒す者もちらほらいる」
ルイマ「私はまだ甘いですね」
レヴィト「ところで時間は操れるんだろな。」
ルイマ「はい」
レヴィト「いつかそれが限定される。然るべき者にしか時間は操れなくなる」 ルイマ「私は時間操作の資格をこの前持ったばかりなのですが」
レヴィト「ま、私は資格を持ったままだと予言している。ルイマのことは予言していないが」
ルイマは資格がなくなるか予言しようとした。
結果は、資格がもうじき無くなる、ということだった。
ルイマ「悔しい。時間が操れなくなる」
魔神・バルタン「困りましたね」
魔神・ガマ「私が土下座してきますよ」 レヴィト「土下座ときたか」
ルイマ「土下座なんて求めない」
魔神・ガマ「ごめんなさい、本当に役に立てなくて」
魔神・バルタン「魔法省に並ならぬ強き者あり」
アマラ「魔法省ですか。私が産まれた場所……」
レヴィト「本当か」
ルイマ「私も魔法省で暮らしました」
魔神・ガマ「た、た・す・け・て……」
「ルイマ、お前と戦いたい」
ガマが頭真っ白で何者かに取り憑かれた。
ルイマ「魔法省のルインか」
ガマ「名前が似ていて腹が立つ」ルインが言った。
ルイマ「なら決着をつけよう」
ガマ(ルイン)「魔法ブラスメンモード発動、お前は魔法を使えない」
ルイマ「何!?」 ガマ「バタッ」 ガマの体はバタッと倒れた。
魔法ブラスメントモードはガマでも使えた技だが、洗脳状態でもガマの衣から波動を出した。
ルイマ「どうしてここにいる。ルイン!」
ルイン「ガマの肉体を操り、ガマの攻撃技を意図的に出したのだ」
ほう、とルイマは呟いた。
ルイン「ガマは精神喪失のため、もう現界に帰ってこれない、わかるな?」
ルイマ「悪魔城から来たのか、ルイン」
ルイン「いいや、お前と同じ魔法司法省だ」
ルイマ「ま、魔法司法省?どういうところだった」
ルイン「魔法省の上位の社会が、魔法司法省だ」
ルイマ「悪魔城は知っているか」
ルイン「悪魔城には魔王がひとり、妖精が4名いる」 レヴィト「その辺にしろ!ルイン!」
ルイン「気が散るか」
魔神・バルタン「ガマをどこにやったーー!!」
バルタンはバルタンムーンをルインに向けて放った。
ルイン「効かぬ」ルインは攻撃を回避した。
魔神・バルタン「クソッならソードでお前を」
バルタンはソードでルインを攻撃しようとした。
ルインは瞬間移動して攻撃を交わした。
ルイマ「バルタン、気をつけろ……」
ルイン「ホーリーストーム!!」
光の光線がバルタンを消滅させた。
ルイマ「バ、バルターーン」 レヴィト「バルタンでも叶わぬか……」
ルイマ「緊急警報を流せ、AI(エーアイ)よ」
AI「ルインが魔法式局に侵入、機械軍で取り押さえよ」
吉岡「無駄だ。ルインはいつかすべてを破壊すると言われる」
ユリウス「魔法式局を助けてください、カマフラさん」
カマフラ「機械軍は480名もいる。さすがのルインでも防ぎようがないだろう」
ユフラン議長「だがさきほどのホーリーストーム、見事だった」
ゴーマ裁判長「光族性の高度な魔法術だな。どこで極めたものか」
アマラ「じ、実は俺、ルインのこと尊敬してるんだ……」
AI「魔神を壊す者などイラナイ。ルインは悪いヤツ、どうにかしてヤル」 ルイン「消滅波!!」 AIは微塵にも消滅した。
機械王「ルインを襲え、機械兵!!」
機械兵一同「機械王様!!ルインを襲います!!」
機械兵「ドラゴンシャウト!!」
ルイン「防御壁」 ルインはドラゴンシャウトを免れた。
ルイン「消滅波」 さきほどのドラゴンシャウトを撃った機械兵が消滅した。
機械王「防御壁を壊すぞ!!」
機械兵「機械王さまぁ!!」
機械王と機械兵たちは、一斉に殴りかかった。
ルイン「瞬間移動、瞬間移動」ルインはすべての攻撃技を交わした。
ルイン「ホーリーバースト!!」
機械兵「ぐぎゃぁぁぁぁ」 機械兵「やられても進め!!」
そのときルインに攻撃が当たった。機械王「いいぞ!かかれ!」
ルインは防御壁を10枚出した。機械王「防御が深いと聞いていたが……」
そしてルインは回復魔法レッドポーションを唱えた。
機械王「ソウルスピードで進めば防御壁を突破できる!!」
機械兵はスピードを上げた。槍を持って防御壁に攻撃した。
防御壁は頑丈だったため、なかなか崩れなかった。
だが防御壁が壊れるのは時間の問題だった。
ルインは、ホーリーバースト連発モードを発動した。
機械兵「うぎゃああああ」
機械王「グハッ」 機械王「こ、これでは勝てぬ……パーフェクト機械王モード発動!!」
機械王は筋肉を大量に増したかのように巨大になった。
機械王「パーフェクトブレード!!」ルインに押しかかった。
ルイン「瞬間移動」機械王「喰らえ!」ルイン「砂塵バーン」
機械王は砂塵バーンにより場外へ吹き飛んだ。
機械兵たち「機械王さまあ!!」
機械王「グフッ 敗北だ」
機械兵の攻撃!!しかし!!ルインは砂塵ストームを放った。
機械兵たちは全滅した。
ルイン「全滅か。大したことはない」 レヴィト「ルイマとルインの一戦、予言したよ」
ルイマ「その結果は?」
ルイン「ふむ」
レヴィト「ルイマが一回やられる。しかし……」
ルイマ「私が負けると?」
ルイン「しかし?」
レヴィト「ルイマが復活してルインを倒す」
ルイマ「バ、ばかな」
ルイン「復活するというのか、一度で勝負はつかないのか?」
レヴィト「予言は偉大だ。ルイマが負けても、二度目は勝つのだ」
ルイマ「ではルインに戦いを挑もう、一度負けると覚悟して」 ルイン「受けて立とう!ルイマ!!」
ルイマ「解除!!魔法ブラスメントモードを解除した」
ルイン「砂塵の大嵐!!」
ルイマが吹き飛ばされた。ルイマ「目、目が……」
アマラ「ルイマ!!助けるぜ!ホワイトオーラ!!」
ルイマの目や鼻に入った塵が綺麗になくなった。
ルイマ「助かったぜ!氷結界モード!!」
ルインの脚が氷で覆われた。ルイン「クッ!」
ルイン「ではとどめを刺そう。ファイアーバーン」
ルイマは全身を焼かれた。氷も解けてしまったようだ。
レヴィト「な、予言通り」
ルイン「だが、次は負けるのか……」 AI「ルイマ、復活せよ。復活の呪文」
ルイマは復活した。幸い傷もなく、平常だ。
ルイン「二度目の闘いだな、ルイマ」
ルイマ「今度は私が勝つ。ホーリームーン」
ルイン「グフッ」ルイン「ホーリービーム」
ルイマは避けて交わした。ルイマ「トルネードムーン」
ルイン「グフッ」 ルインは落胆した。「殺せ、……殺せと言っておるのだ!」
ルイマ「トルネードムーンU」
ルインは倒れた。
レヴィト「予言通りだな」
ルイマ「ルインは出てこないな……」 アマラ「ルイマ、よくやった」
ルイマ「氷結界では事足らない」
レヴィト「おめでとう。私と対戦するか」
ルイマ「いや、遠慮しておく」
吉岡「激戦、見せてもらった」
ルイマ「私はルインに敗北した。最凶ではないのだろう」
ユフラン議長「最強は誰の手に」
ゴーマ裁判長「レヴィトさんか」 レヴィト「ガマもバルタンもいなくなった……だが……」
魔神・デス・サタン「まだ私がいる。魔神・デス・サタンだ」
ルイマ「魔神は何体いるんだ?」
アマラ「ガマ様は魔神は40体いると言っていました」
ファイアデスサタン「俺も魔神だ、よろしく」
吉岡「ファイアデスサタン様、意味知ってるんですか」
ファイアデスサタン「ファイアデスサタンは魔神デスサタンより強いという意味だろ」
吉岡「オクテーバー様はいらっしゃいますか
オクテーバー「私も魔神だぞ」
ユフラン議長「デスサタンが複数、といったところか」
ゴーマ裁判長「機械軍は全滅したのは、今は亡きルインのおかげ」
ゴーマ裁判長は、ルインの墓標を立てようとしていた。 レヴィト「魔神・デス・サタンよ。機械軍の他も、軍はあるのか」
魔神・デス・サタン「もう戦力はない。ルインのせいだ」
ファイアデスサタン「私の方が、此奴より強いぞ」
魔神・デス・サタン「何?舐めた口を」
ファイアデスサタン「やるのか?俺とやるのか?」
魔神・デス・サタンは殴りかかった。「このやろう!!」
ファイアデスサタンは後ろに飛ばされた。「グゥ……」
ファイアデスサタンの攻撃!ファイアーバズーカ!
魔神・デス・サタンの左半身が焼かれた。身動きできない。
ファイアードレーン!! 魔神・デス・サタンが倒れた。
オクテーバー「おうおう、仲間割れかよ。いや、仲間意識がなかったからな」 ファイアデスサタン「魔神を殺してしまった……」
オクテーバー「アイツが殴ったから正当防衛だろう」
吉岡「魔神殺しに魔神あり、か」
アマラ「ファイアデスサタン様、後悔しても遅いんです」
ユフラン議長「後悔先に立たず、か」
ゴーマ裁判長「オクテーバー魔神様、どうかアマラをお守りください」
レヴィト「あの方なら、優しくアマラを包んでくれるだろう」
オクテーバー魔神「アマラ、飯でも食うか、ヒヒ」
アマラ「飯ですか。お願いします。僕にも分けてください」
そのときアマラは目が見えるようになりたい、と思った。
ゼロゴマ「目を見えるようにしてやろう。アイリカバリー」
アマラは目が見えるようになった。「ゼロゴマ様、ありがとうございます」 ゼロゴマはオクテーバーにレストランを教えた。
オクテーバー「アマラ、レストランに行くか」
アマラ「感激です」
アマラは歩道を歩いていると、か弱い女の子に出会った。
アマラ「レストランに一緒に行かないか」
女の子「ありがとう、アマラ様」
オクテーバー「一緒に来ても歓迎だ」
ゼロゴマからお小遣いを貰っていたから大丈夫と考えていた。 レストランに着くと、アマラはかつカレーを頼んだ。
少女はナポリタンを頼んだ。
オクテーバーは親子丼を頼むと、よだれを垂らした。
アマラ「かつカレー美味しい!」
少女「ナポリタンも美味しいよ」
オクテーバー「そうか、二人共良かったな」
アマラは美味しすぎて感激した。
少女もナポリタンは初めてだったので感激した。
お会計を済ませると、オクテーバーは少女を家まで送ることにした。 オクテーバー「ゼロゴマさんも、最近の社時を嘆いてたなあ」
ゼロゴマ「変態が泥棒や痴漢をしたりさ」
アマラ「私の実家は泥棒に入られた形跡がありました」
少女「私は痴漢に遭いそうなのを、ユマラさんに助けられたことがあります」
オクテーバー「アマラの双子な、もう永眠してるだろ」
ゼロゴマ「ユマラは優しいし正義の味方だね」
アマラ「ユマラが君を助けたのか、それは聞いて良かった」
少女「最近、魔神も会社も喧噪しててさ。書類を間違えたらひどく怒られたり。上司も社員をセクハラしたりで」 アマラ「そう、か、逆法の世だ」
少女「ええ、暴虐の世です」
オクテーバー「過ちを正せねば」
ゼロゴマ「魔神同士の揉め事もおなしなものよ」
吉岡「親父は痴漢なんかしてない、ましてやおじいちゃんもしてない」
ユフラン議長「それはそれでいい」
ゴーマ裁判長「痴漢防止は簡単か」
「違反する魔法という類ではないからな、だいたいの過ちは」 アマラ「オクテーバーさん、痴漢をなくしてくれ」
少女「オクテーバーさんならなくせる」
オクテーバー「痴漢不可能モード。これでてきないぜ」
ゼロゴマ「私も。痴漢不可能モード」
吉岡「俺も。痴漢不可能モード」
ユフラン議長「痴漢絶対不可能モード」
ゴーマ裁判長「痴漢不可能サファイアモード」
「これだけ手立てがあれば、痴漢は防止できるでしょう」 アマラ「効果はありましたか」
少女「あったわ、AIが痴漢男を察知してるの」
アマラ「それで?(笑)」
少女「痴漢男も手を出せない時だったの」
アマラ「痴漢男じゃなくて痴漢予備軍ね」
オクテーバー「痴漢予備軍というのはAIにより発覚する」
ゼロゴマ「予備軍関係は他にも、犯罪予備軍、宇宙飛行士予備軍、などがある」
吉岡「AIの察知ってどうよ」
ユフラン議長「AIに察知するプログラムが装備されている」
ゴーマ裁判長「プロ棋士予備軍もあるね」