ソフトバンク株が急落、サウジ記者の行方不明問題への懸念増大

15日の東京株式市場でソフトバンクグループ株価が急落した。

サウジアラビア出身のジャーナリストがトルコのサウジ総領事館に入った後に行方不明となった問題が長期化しており、市場ではサウジとの関係が深いビジョン・ファンドの先行き不透明感を懸念する声も出ている。

  前営業日比1%安で始まった後も売りが先行し、一時8.1%安の9164円まで下落した。終値は7.3%安。売買額は東京市場全体でトップの約1651億円で、2位のファーストリテイリングの倍以上の規模に膨らんだ。

 ソフトバンクの孫正義会長兼社長が推進しているビジョン・ファンドはサウジの政府系ファンドから450億ドル(約5兆円)の投資を受けている。

同国のムハンマド皇太子は今月上旬のブルームバーグとのインタビューで、孫氏が構想する第2のビジョン・ファンドにも新たに450億ドルを出資する方針を明らかにしており、サウジ頼みのビジョン・ファンドが、今回の問題によってリスクとなることが懸念されている。

ソフトバンク広報はコメントを控えた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-15/PGMIEH6S972801