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楽天、低コスト「5G完全仮想化」技術を輸出
ドイツ、サウジの受注残高が7000億円超え

 またサウジアラビアの通信大手ザインKSAの受注残高が4500億円に達していることを明かした。

楽天モバイルにはもうひとつの追い風が吹いている。

 中国の台頭に神経を尖らせる米国は、中国の通信大手、ファーウェイを自国市場から締め出した。そこへロシアのウクライナ侵攻が重なる。

「次は中国による台湾侵攻か」と誰もが懸念せざるを得ない状況で、安全保障の要となる通信インフラで中国企業への依存を減らしたいという思惑が各国に働いている。いわゆる「チャイナ・フリー」だ。かといって価格の安いファーウェイから欧米の老舗メーカーに戻せば設備投資のコストが跳ね上がる。そこに登場したのが、安くて、地政学的に安全な日本の楽天モバイルが独自に開発した「完全仮想化」(特許取得)だ。「試してみたい」と考えている国や地域は少なくない。

 世界の通信大手が「完全仮想化」「Open RAN」に乗り換えた場合、その市場規模は15兆~20兆円とされる。もちろん楽天モバイルがそのすべてを手に入れるわけではないが、世界で最初の完全仮想化を成し遂げたアドバンテージは間違いなく存在する。