カウンセリングでは、「何を言うか」ということよりも、
どんな雰囲気で、どんな口調で言うか、のほうが重要だと
思います。

それと見立てにも拠ります。
その人が感じている「死への恐怖」がどんな水準なのか。
健康なのか神経症レベルなのか精神病レベルなのかによって、
関わり方は変わってくる。
問題に焦点を当てるのか、解決像に焦点を当てるのか、とか、
認知と感情と行動のどこに関わるのか、という見極めも必要。
ソーシャル・サイコ・バイオに分ける観点も必要。
そういったさまざまな見立てに沿った対話の流れの中で、
「いや、人は誰でも死ぬんだから怖がることはないんです」
という発言は有り得るし、禁止することに意味はない。
そう言われた時のクライエントの「今ここ」の心のありように
寄り添い続けることのほうが重要だと思います。