皮脂の過剰分泌で薄毛になる可能性はほぼない
男性の薄毛の悩みの9割以上は男性型脱毛症(AGA)です。

AGAの原因は体の中で作られる悪玉ホルモンであって、皮脂は一切関係ありません。だからほとんどの方にとって皮脂は気にするべきことではないということです。

ただ医学的には男性型脱毛症以外にも、たくさんの種類の脱毛症があります。その中に皮脂が原因となる「脂漏性皮膚炎」による脱毛症があります。

脂漏性皮膚炎だけは、皮脂が過剰に分泌されることによって発症する可能性が少しあります。100%皮脂と薄毛は関係ないと言い切れないのはこのためです。

皮膚には常在菌と呼ばれる菌が生息しており、皮膚を外部からの細菌、紫外線から肌を守る働きをしています。常在菌はもちろん頭皮にも生息しています。

頭皮の皮脂が過剰に分泌されると常在菌が過剰に繁殖してしまい炎症が起きてしまいます。

ただ、ちょっと炎症が起きた程度では髪の毛が抜けるなんてことはありません。脱毛症になるのはよっぽど炎症が悪化した場合だけです。

また脂漏性皮膚炎による脱毛症は炎症が治まってしまえば、また元の太さの髪の毛はすぐに生えてきます。

皮脂の分泌がもともと多い人が何週間も髪を洗わない、という状況でなければ脂漏性皮膚炎による脱毛症は起こりません。

つまり、皮脂による薄毛はほとんど気にしなくてもいいということです。