>>745
アンテナの共振と負荷インピーダンスは別概念なので、目的の周波数で規定のインピーダンスになるように設計する。
アンテナの仕様によって同調範囲を広帯域にすると、共振回路のQualityFactorすなわちQ値が下がる。
一般にHF帯以下では共振ピークが鋭くなるようQを高く、VUではQを低く、伝送路やアンプもQを低くする。

アンテナが伝送路と繋がる給電点やフロントエンドの入力部分で不整合が起こると、反射により定在波が発生して
VSWRが悪化する。VSWRが高いとシグナルの反射が大きく損失となるので、受信機側から見ればSN悪化の要因になる。

144用GPに衛星放送用の75Ω同軸を使いRCAプラグで接続するような無茶をやっても、近くのFM放送局や430のローカル局も
それなりに聞こえるだろうけど、これでDX受信をやろうという人はいないし、ユーティリティ受信でも最適とは程遠い。

それとは別に、フロントエンドではNFを小さくするため各素子の特性に合わせたノイズマッチングを行う。
MMICチップの内部でも、ノイズマッチングのためのインピーダンス整合が要所で行われる。
さまざまな構成と帯域を持つBPFやLNAは、規定の50Ωで全てのデバイスが最適化されているわけでもなく、
別に50Ωに縛られる必要もないので、ゲインを犠牲にしてもNFを下げるように設計する。