女形の肉体は、ある種の音符にたとえられます。
私の魂ともうひとつの楽器である衣装などの手で、
それを奏でることによって、ある印象が伝わるのです。

美を求める人間の魂は残っても、
銀河系宇宙の果てに私自身の芸が残るという確証はありません。
ただ、残らないとあきらめて生きていくのは苦しいことだし、
ひょっとしたら残るかもしれない、未来の誰かが受け取ってくれるかもしれないと祈って、
前向きの姿勢で生きていくのがだいじだと考えています。
日々を真剣に生きて、気がついたら人生の終局を迎えていた。
それで充分です。あるいはその前に、踊れなくなるかもしれない。
そうなったら、残った時間を淡々と生きていくだけです。

http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/083/20080731/text.html#02
より。

玉さんの言葉。やはり一つの道をひたすら歩んでいる人の言葉は味わい深い。
とても勇気づけられました。