そうだよ。
話は変わって、「狂言七十番」という本に野村萬が、「茂山千作という人は、出てくるだけで客が笑った。出てくるだけで滑稽感が漂ってるというのは、僕の考えとはちょっと違う」と書いてある。
出てきただけで笑われるような笑い者にはなりたくない、と言うのが野村萬の考えなのだろう。
評論家の堂本正樹が萬を「尊大だ」とか「明治維新後、狂言では飯が食えない悲惨な時代が長く続いたから、今偉そうにしている」と評するのはそのせいであろうか?