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白色のパンツスーツに身を包み、現れた北翔さんは「(宝塚音楽学校から)21年間の宝塚人生、たくさんの出会いがあり、悔いなくやるべきことをしてきた。
おなかいっぱい、大満足の気持ちで卒業できます」と満面の笑みで、充実感タップリに切り出した。

 平成10年に初舞台を踏み、月組に配属され、宙組への組替えを経て、24年に専科へ異動。昨年5月、専科から柚希礼音(ゆずき・れおん)からバトンを受け、星組トップスターに。
この就任時から、大劇場公演3作、1年半での退団を決めていたという。

 「自分が輝けるのは3作だと。一番大きかったのは、次の人のため、という気持ちです。これから宝塚を背負う人たちに、たくさんのチャンスが訪れてほしいから」。入団18年目で悲願のトップ就任を果たした“苦労人”は、真っ先に、後進のことを考えていた。