調べてみると、『ベンジン』って成分名でもないし、外国語でもありません、変な日本語です。
和製英語と呼ばない理由は、英語にベンジンって無いからです。
Benzinはドイツ語で、日本で一般的にガソリンと呼ぶものです。
で、ガソリンの正式な定義は、
米:Gasoline, 英:Petrolとは、石油製品のひとつ。
沸点が摂氏30度から220度の範囲にある石油製品(および中間製品)の総称である。
日本語では揮発油という。
で、
ガソリンのうち低沸点(摂氏30〜120度程度)のものをベンジンと言い、
溶剤・しみ抜きなどに用いられる。ということのようです。
ここでも、ベンジンの成分については、沸点以外は曖昧ですが、
更にこだわって調べてみると、
ベンジンとは、"石油ベンジン" の通称。アメリカでは、ナフサ(naphtha)と呼ぶ。
かつてはトルエン、キシレンだったので吸引でラリったりしたが、
現在のものはヘキサン(ガソリンの成分の一つ)が主成分なので、
毒性はガソリン並である。(以前ほど凶暴では無いということ)
ちなみに名前の似ているベンゼンやベンジジンとは全然違う。
(これらは、毒性が高そうです)
ややこしくなりましたが、ベンジンはガソリンのうち、沸点が30℃〜120℃のもの、ということですね。
じゃ、ホワイトガソリンって何?ってことになりますが、
コールマンのホワイトガソリンのページにも成分に関しては、何も載っていません。
販売サイドに成分の表示が無いので、苦しいところですが、
ナフサ=ホワイトガソリンと定義しているところもあり、いよいよベンジンとホワイトガソリンの
類似性がはっきりしてきました。 またナフサの内、重質ナフサがzippoなどの
オイルライターの燃料に使われる・・・とまで解説されると、zippoオイルも同じみたい・・・
ということで・・・・・乱暴にまとめてみると、
多分ですけど、zippo oilもベンジンもホワイトガソリンも、主成分は、ヘキサンで、
製造業者により沸点の幅が多少違うかも知れないけれども、30℃〜120℃+位のガソリンらしい。
それにしても、随分と沸点に幅があるので、上限が120℃であったり、180℃であったり
した場合、実際に、どんな影響があるのか、全く解りません。
ついでに、何故ホワイトガソリンというか、というと、赤ガス(ガソリン)というものがあって、
アルキル鉛を含有させたエンジン用有鉛ガソリンは赤に着色されていたためのようです。
現在は、一部の航空機ガソリン以外は、有鉛ガソリンは使用禁止のようですが、
自動車ガソリン自体は、無鉛でも、オレンジ色に着色されています。
で、ホワイトガソリンもzippo oilも、危険物の表示がありますが、
双方とも、危険等級U、第4類第1石油類となっています。
ベンジンには、危険等級の表示がありませんが、この危険物表示でも
やはり、この3種の燃料は、類似性が高いことが伺えます。
この表示の意味は、
まず、引火性のある場合は、危険物第四類と表示される、ということで、
そのうち、引火点で第一〜四石油類に以下のように区分されます。
第一石油類 21度C未満=ガソリンなど
第二石油類 21度C−70度C未満=灯油、軽油など
第三石油類 70度C−200度C未満=分離用2stオイルなど
第四石油類 200度C以上=一般潤滑油(エンジンオイルなど)
で危険等級は、
危険等級l=特殊引火物(エーテルなど)
1気圧で、発火点が 100°C以下、又は引火点が ?°C以下で沸点が 40°C以下のもの。
危険等級ll=アルコール類や第一石油類(ガソリン)など
危険等級lll=上記(l、ll)以外のもの
ということです。