・・・海外では日本人同士でも英語で話さなくてはならない時があります。
外国人が1人でも入れば議論はすべて英語だからです。
ぼくがアラビアで部長をしていた時、部下の日本人と議論になる時がありました。
この時、英語での発言を聞いていると、部下がどうしても生意気に見え、「何様のつもりだ」という気持ちになりました。
日本語ならば「OOOOと考えますが、どう思いますか?」といったように
敬意を払って話してくるはずなのに、英語ではストレートに主張してくるからです。

部下も「上司に向かってこんな口の利き方はまずい」と思っているようです。
結果、2人で話す機会を設けて、日本語でもう一度主張を述べ合うことになります。
上下関係をわきまえた話し合いの中で両者の‘関係修復’が平和裏になされました。

日本で社内会議がすべて英語化したら、少人数での関係修復会議が頻繁に行われるようになるか、
上司と部下の関係が猛烈に悪化するかのどちらかでしょう。

日本には上の者を立てる文化があります。電車で隣り合わせた2人のサラリーマンの会話を聞いていても、
どちらが上司なのかすぐに分かるでしょう。これに対して、英語は‘平等’な言語です。
2人の会話を聞いてもその関係は分かりません。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20131002/254111/?n_cid=nbpnbo_top_rcmd