(>>156のつづき)

加えて、私は、事件当日のその最初の事情聴取のときから、
私の所業が原因でボートが転覆したことを警察に述べているし、
後の(横浜の)海難審判庁での事情聴取でも、同じことを繰り
返し述べた。羽入氏の証言もその一つの根拠となったからだと
推察するが、私自身が認めているこの過失ゆえに、私は(不起
訴処分となったが)書類送検されたと、私は理解している。

それが一つ。

そして、もう一つ、羽入氏が私を絶対に許せないと思っている
のは、亡くなった5名のうち、私とともに何とか救助されたT君
(羽入氏の本では「滝山」という仮名)に対して、私が浴槽で
お湯をかけ、それが原因でT君の容態が急変し、亡くなったにも
かかわらず、私がそれを「記憶喪失」と称して隠している(と羽
入氏が認識している)ことだと私は思う。

(つづく)