トクヴィルは当時のアメリカの自治を自然発生的だと解釈したけど、
トクヴィルが見た1830年くらいのアメリカのコミュニティって
実のところ独立戦争でイギリスに勝った故の民族高揚感が生み出した
一時的なバブルでしかないのではないか。
トクヴィルの見た時代のアメリカはすぐその肥大した自意識と拡張志向をとめられず
米墨戦争を起こし、終いにはその凶暴性を同胞国民に向けるようになり
1861年に南北戦争を起こす
南北戦争が終わったら、今度は西部開拓時代、西のフロンティアが尽きたら
アメリカの欲望は太平洋へ…

歴史の経過を見る限り、トクヴィルの言うような自治も連邦のコミュニティも
どこにもないw
ただ統率の取れてない野放図で野蛮な集団の姿しか見えてこない。

さらに掘り下げれば、アメリカを開拓したのは、結局のところ
独立戦争に伝説のように持ち上げられたアメリカの自治意識なんかではなく
英国フランススペインオランダ、南米のメキシコブラジル
これらの国の専制的な束縛が開拓を促したんではないのか。

アメリカ人という集団は、一番美味しい果実を
英国が北アメリカが全ヨーロッパ人を征服した時点で、
うまい具合に追放できた。
アメリカの民主主義とは、実のところコミュニティとか自治意識などという
崇高なものではなくて、
他人の国が耕した畑をソックリ手に入れるという
「ただ乗り精神」に過ぎないのではないだろーか。