そういや、「妖怪(使徒)」というキーワードも、何かを暗示している
ように個人的に思える。未だ宗教やアニミズム観が人間世界を覆っていた、
今のような社会的な区切りが無かった時代では、司祭が物凄く権力を持っていて、
司祭や民衆に背く者は「怪の類=異端(妖怪が宿っている)」というようなレッテルを貼られ、
村社会から追われたり、時には殺されたりした。お決まりの、村社会=善(善という概念が無かった)
という構図の時代であった。社会批評が、古代に比べて、かなりの程度で許容される
ようになった、村八分の是非が問われるようになった現代においては、
エヴァンゲリオンは、妖怪、アウトサイダー、はみ出し者から見た、人間社会の異常性、
妖怪性、おどろおどろしさを、描いているのかもしれない。
不確かな表現がやたら多いけど、アナロジー、風刺は、文学の基本だからね。