この件(>>101)ではなかったと思うが、本田の「新卒一括採用」についての文章を読んで、
あまりの程度の低さに呆れた記憶はあるね。
自分が新卒採用を逃したゆえの過去の不遇を書き連ねた上で、
結論が「経営者はもっと採用の間口を広げるべき」だとか「企業に新卒以外の雇用を義務づけろ」だもの。
「べき論」言ってもしょうがないし、雇用を強制するなんて、もはや自由主義の国じゃないんでね。

普通だったら、「新卒採用」がどういうインセンティブ構造で成り立っているかを考察した上で、
それに対する適切な処方箋を示すものだろ。

結局、容易に解雇できないがゆえに、企業は社内で使い回すジェネラリストを養成するほかないし、
同じ理由で、過去の経歴に傷のない人材を獲得するのが無難ということになる。
ゆえに、まっさらな新卒者が好まれるわけだ。

だから、これを変えようとするなら、雇用規制を緩めたり、インターン制度を整えたりして、
企業の採用インセンティブを高めた上で、無職期間中の安全網を充実させる。
理屈で考えればこの辺りが解決策だし、雇用関係の論者はみんな同じようなことを言ってるだろう。

そのへんがすっぽり抜け落ちてるんだもの。
専門家面して、おかしなことを言わないでほしいよね。